■安かろう悪かろう

こんにちは、行動強化コンサルタントの石田久二です。


ゴールデンウィークに入って、交通関係の事故が多発しているようです。中でも高速バスの居眠り運転による事故は他人事ではありませんでした。私もかつては高速バスをよく利用しましたが、いつも感じていたのは、その安さ。バスながらに不便ではありますが、海外の夜行バスなんかと比べると快適なのは間違いありません。(ちなみにタイとトルコのバスは日本並に快適)


報道によると、本来であれば二人体制で運転手を配置するところ、経費節減のためほとんどが一人体制だったそうです。それは激烈な価格競争のしわ寄せであることは言うまでもなく、最近導入された格安航空便(LCC)に象徴されるように、交通手段のデフレがますます進行しているわけです。


同じようなことが外食産業でも起こっています。数ヶ月前、「和民」の社員が過労等で自殺した報道がありました。「和民」は確かに値段の割には美味しいのでしばしば利用していたのですが、そのしわ寄せもまた従業員に向かっていたのでしょう。しばしば2ちゃんねるのまとめサイトに「和民の社員だけど質問ある?」などのスレッドを見かけますが、巷で言われる通り、かなり過酷だそうです。


値段が下がって確かに消費者の財布には優しいのでしょうが、それが従業員の労働条件や、さらには消費者の安全をも脅かすようでは、決して喜べることではないでしょう。


今回のバス事故は、行きすぎた価格競争に対する警鐘と考えた方が良いかもしれません。鳴り物入りで登場したLCCにしても、早くも予約システムのトラブルで炎上騒ぎがあったように、もっと慎重に考える必要があるのかもしれません。


個人的には安いところに殺到するよりは、まっとうな値段でそれなりのサービスを求めていきたいものです。やっぱり安かろうは悪かろうですし、少々高くても快適で、そして美味しいものを食べたいものです。「和民」は懇親会などで重宝していたのですが、今後はもっといいお店で楽しみたいと思いました。


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■無駄な作業をして出世した男

こんばんは、行動強化コンサルタントの石田久二です。
会社員時代、非常に優秀な同僚がいました。入社年度は同じですが、私より歳は下の新卒社員です。彼は一度は入社試験で落とされたのですが、たまたま神社の絵馬にその会社志望の念願を書いていたところ、偶然にも当の社長がそれを見て、急きょ本人を呼び出して無理やり内定を出したなど、ちょっと神がかり的なエピソードを持つ社員でした。そのときは別の会社の内定が決まっていたのに、それを無理に辞退させたそうです。
その彼が入社して数日、企画書を書く仕事が与えられました。と言っても、入社間もないので、骨子は上司が作り、本人はデザインなど周辺作業を担当しました。そのとき、彼はなんと驚くことに、企画書に貼りつけるたった一つのアイコンを、ほぼ徹夜状態でイラストレーターを用いて自作したのです。そのアイコンを作るのに費やした時間は5~6時間ともかかったそうです。
彼は周囲からバカと言われました。企画書にポイント的に貼りつけるアイコンなど、ネット上のフリー素材にいくらでもあります。時間かけて探しても5分もあれば十分でしょう。それを5時間もかけて自作する必要性は、少なくともその企画に関してはありませんでした。そんな時間があるなら、酒飲んで親睦を深めるとか、早く帰ってゆっくりする方が効果的です。
もう、そんな無駄作業をする彼に対して、周囲はけちょんけちょん。研修期間なので残業代を出す必要はないにせよ、事務所の電機代はかかるし、何よりつまらない作業のために社員を疲弊させては会社の問題になります。彼は、すっかりダメ社員の烙印を押されそうになりました。ただ、内容には関係ないと言いながら、できたアイコンの出来栄えは確かに見事なものでした。
しかしその彼は2~3年後、会社の支柱となる新規事業を立ち上げ、2段階昇格し本社に栄転します。もっとも、彼が頭角を現し始めたのは、そのアイコン事件から半年もたっていなかったのですが。
会社はとかく「効率」を求めます。しかし「効率」を高めるのは、結果を出してからです。結果も出さないのに効率を求めること自体、ビジネスではあり得ません。それは自分で事業をするとよくわかります。3時間で10万円の仕事と、10時間で13万円の仕事と、どちらを選ぶべきか。サラリーマンだとおそらく10万円の仕事でしょうが、経営者や事業家は間違いなく13万円の仕事です。時間はどうであれ、キャッシュの高い仕事を選ぶのがビジネスの基本です。もちろん事業がある程度軌道に乗り、何もせずとも仕事が入ってくる段階になれば、効率の悪い仕事は削るべきです。
しかし、今から事業を育てようとする段階で、何より優先すべきは効率ではなく、結果です。では、会社の新入社員はどうあるべきか。周囲は確かに効率を求める発言をするでしょうが、経営者の立場からすれば、効率はどうであれクオリティの高い仕事を求めるはずです。一つのアイコンに5時間を費やすのは、確かにやり過ぎ感はありますが、彼はそれでイラストレーターの使い方をマスターし、次は同じものを5分で作ることができたと思います。それは彼の仕事ぶりを見ても明らかでした。
ビジネスは決して要領や効率ではありません。クライアントが求めるのは、結果です。効率性などはこっち側の論理であって、お客様のためではありません。ビジネスはいかに速く効率的に片付けるか。そうではなく、ビジネスとはどれだけ「心を込めるか」なのです。
その点で言うと、5時間でアイコンを作った彼は、それだけその仕事に心を込めていたのでしょう。そしてその姿勢はそれ以外の仕事にも通じ、あとは慣れによって勝手に仕事の効率は高まっていきます。効率ばかり求めて、心の入っていない仕事はいずれ淘汰されます。当たり前の話ですが、仕事はお客様に満足を与えてナンボです。そのためにはどれだけの時間をかけてもいいし、サラリーマン世界でも、それができる社員から出世していくのは当然のことです。ちなみに彼は数年後、ある大手企業からヘッドハンティングされていきました。
一つの仕事にどれだけ心を込めるか。今の時期になると、入社当時のことをよく思い出します。


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■過小評価された成功法則

こんばんは、行動強化コンサルタントの石田久二です。
世の中には幾多の成功法則がありますが、唯一確実で、100%の再現性ある法則は存在するのでしょうか。心理学者のリチャード・ワイズマン博士は世の中の成功法則について、心理学的な、つまり学術的な立場から検証しています。それは「その科学が成功を決める」という著書に詳しいのですが、本書では世に流布する成功法則にメスを入れ、確実な法則を抽出しています。
その科学が成功を決める/リチャード・ワイズマン

¥1,700
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もっとも、既存の成功法則を批判しながら、我が法則が正しいなどの論調は珍しくなく、本書も類書に屋上屋を重ねただけと言えなくもないですが、その手法としてできる限り主観や個人的な経験則を挟まないところに面白さがありました。
詳しくは本書に譲りたいと思いますが、ワイズマン博士は様々な実験結果を元に抽出した成功の秘訣として「書くこと」を主張しています。マイナスイメージから解放されようと、頭の中でポジティブになろうと努力してもかえってマイナスにとりつかれます。プラスの言葉を口に出したところで、それでは長期的に幸福感を維持することはできません。
私流の言い方に直すと、思考や言葉は「右脳」に働きかける行いであり、その「右脳」が元々ネガティブならば、にわかなプラス思考は元のネガティブに打ち消されるどころか、ますますネガティブを助長してしまいます。そこで重要なのは「左脳」の力。つまり、書くことです。
本書によると、一週間に5日だけ、次のようなテーマで「日記」を書くと、気持ちは幸福感に包まれ、さらにその効果は数ヶ月は続くと言われます。

月曜日:感謝する
火曜日:幸せな時間を思い出す
水曜日:夢の将来
木曜日:親愛なる・・・
金曜日:思い出す

詳細は本書に譲りますが、私は特に重要な項目として「月曜日:感謝する」があると考えます。つまりその日に「感謝」したことを「書く」だけ。頭や言葉で「感謝」しようとも、元々そう思えなければ打ち消されるのは容易。しかし、書いたことは消えません。そこが重要なのです。
ようは、平たく言えば「感謝日記を付ける」ことになるのでしょうか。実はこの効果は私自身も確認済みで、めちゃくちゃ高い威力を発揮するのですが、意外と過小評価されていると感じます。以前、100日間、「感謝日記」を付けてみたのですが、それが唯一の原因ではないにせよ、人生が劇的に変わったのを覚えています。感謝日記はちょっと過小評価され過ぎじゃないでしょうか。


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■叩かれることの意義

こんばんは、行動強化コンサルタントの石田久二です。
ちょっと前から「More Access,More Fun!」というブログを読んでいます。とても面白いしためになる。かなり辛口な意見も多いので、それはそれで痛快ながら、ドキッとすることもあります。だけど、文章の書き方、ブログの見せ方などもかなり参考になるのでグーグルリーダーに入れて更新を楽しみにしています。
最初にこのブログを知ったのは確か「ついに言っちゃう、ソーシャル詐欺師の見分け方」って記事だったと思います。多くの人が思っていながら、なかなか言い出せないことを見事に文章化されていて、ものすごい爽快感があります。詐欺的出版社の代表として、栢野克己さんのブログにリンクしてるあたり、すごく共感を覚えたりもして。とにかく痛快なのです。
ただ、一方で、このブログを喜んでるようじゃ、ダメだなって気持ちもあります。ブログ、アメブロ、フェイスブック、ミクシィ、グーグルプラスなどソーシャルメディアから、アフィリエイト、SEOなどとにかくズバズバと斬りまくっているのですが、これを喜んで読める人は、おそらく「中途半端な人」ではないと思います。
「中途半端な人たち」とはつまり、この著者と同レベルにネットに詳しい人たち、または、何もやってない人たち、以外の人たちのこと。著者と同レベルの人ならば、「そうそう、よー書いてくれた」と絶賛するんでしょうが、一方で何もやってない人たちは「バカな人たちもいるんだな~」で終わってしまう。
例えば、「こんなサイトは作ってはいけない・・・Flash「馬鹿使い」編」の中で、トップに見栄えのいいフラッシュを多用したサイトを叩き斬っているのですが、これ見て「ほんと、バカだよな~」と思えるのは、もう一度言いますが、著者と同レベルの人たちか、またはフラッシュでホームページを作ったことのない人たち。人は他人のことは笑えるのですが、自分のことはできれば見たくないもの。
そこで、考えて欲しいのですが、確かにアクセスを集めるために見栄えのいいフラッシュ多様のサイトを作るのは愚かだってことは、著者の文章で十分に納得できるます。だけど、それを笑うだけだったら、愚かな人たち以下じゃないでしょうか。実際、このブログを読んでいると、とりあえず一生懸命にネットメディアに取り組んでいる人ならば、どこかで叩かれているはず。そして叩かれると気分がいいものじゃない。だけど、それを参考に改善すればいいだけで、結局、叩かれる人はその分、成長するんじゃないでしょうか。
だけど、単に叩かれてる人たちを笑うだけの人たちって、もちろん著者のレベルに達してない人がほとんどでしょうが、それ以前に何もやってない人ばかりなんですよ。つまり「人の失敗を笑うだけの人」は永遠に成長のない最下層だって言いたいのです。
例えば私はセミナーをしていますが、時には集客大失敗したり、セミナー自体に不満を頂いたりすることもあります。そのことはできれば隠しておきたいのですが、根っからしゃべりなため、しばしばカミングアウトすることもあります。そんな失敗談を読んだ人は、だいたい二通りに分かれます。一つは「共感します!」って人、もう一つは「ふふっ」って鼻で笑う人。一般的に、人は他人の失敗談が大好き。だけど、それ読んでただ笑うだけの人は、ほとんどが何もやってない人。
話を戻しますが、このブログを読んで、単純に笑っていられる人は、おそらくネットには大いに関心がありながら何もやってない人、何の結果も出してない人でしょう。もちろん高いレベルを目指すことは重要ですが、この著者レベルにはなるには相当な頭と経験が必要。なので、その人たちを除くと、とにかく試行錯誤して失敗しまくっている「中途半端な人たち」と、「何もやってない人たち」が出てくるのです。
では、もしこの二つのどちらかを選べと言われたら、どっちを選ぶでしょうか。私は言うまでもなく「中途半端な人たち」です。その人たちは、少なくとも動いています。動いている以上、どこかで結果を出す可能性があります。しかし「何もやってない人たち」は永遠にそのまんまです。
このブログを読んで単に笑うだけじゃダメってこと。読んで気付いたことは、大いに反省し、改善の材料にする。その意味でも、このブログはかなりおススメの部類でしょうか。無料で読むには、あまりにももったいない内容です。


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■お金をかけずに良質な人脈を築く方法

こんばんは、行動強化コンサルタントの石田久二です。


昨日、友人の鳥居祐一さんの出版記念講演パーティに参加してきました。その中で私も5分程度、前でお話させて頂く機会があり、そこで鳥居さんとの出会いのエピソードなどをお話させて頂きました。

あなたの夢実現を加速させる「人脈塾」 (角川フォレスタ)/鳥居 祐一

¥1,500
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今回出版された本のタイトルは「人脈塾」であり、文字通りテーマは人脈。その点で言うと、鳥居さんの人脈は恐るべしです。ビジネス界はもちろん、芸能界、スポーツ界など広範に渡る人的ネットワークがあり、今日などは、資産120億の謎の富豪がゲストに来られるなど、どこで知り合うのか、まったくビックリすることだらけです。


しかし、その理由はこれまで接していてよくわかります。それは何より、

「まずは自分から、見返りを求めない貢献」

を習慣としているから。その点について、私も非常にお世話になっており、そのお話をさせて頂きました。2008年に鳥居さんと出会い、いろいろと目をかけて頂き、出版の道を切り開いて頂きました。本来であれば出版プロデューサーなどにお金を払ってお世話を頂くところ、私がそこまでのレベルでなかったのか、無償で多くの勉強をさせて頂きました。もちろん私の出版が決まったら、それだけの謝礼は発生するのですが、それまでの動きは只でした。まずは与える。それを徹底されているからこそ、広く深い人脈を築けるものだと感じています。


ただ、その一方で私にとっても鳥居さんは尊い人脈です。では、私の観点から、なぜに鳥居さんと人脈を築くことができたのか。本当はその話をしたかったのですが、時間がなかったのでここに書きたいと思います。


その理由は、すでに述べた通り。「見返りのない貢献」だと思っています。しかし私には金銭的に貢献することはできなかったし、私自身が広い人脈を持っているわけでもありません。では、どうやって貢献したのか。それは私なりの方法、つまりブログです。


当時、共通の知人を通して鳥居さんを知ったのですが、その知人はたいそう鳥居さんのことをプッシュされており、いろいろとお話を聞かせて頂いていました。そのうち私もいつかご縁が頂ければと思いながら、鳥居さんの一冊目の本の出版が始まりました。アマゾンキャンペーンをされていたので、当然、キャンペーンで購入はするのですが、何冊も買えるほど余裕もありません。そこで、鳥居さんと知り合う以前から、勝手にキャンペーンの告知をブログで行い、その後、本を読んでからもその感想を書かせて頂きました。


その一連の動きから、実は私のブログ経由、それもアマゾンアフィリで確認できる範囲だけでも70冊以上の売り上げに貢献することができました。ただ、そのことで私自身も直接の恩恵があり、鳥居さんの本をたまたま検索して私のブログにヒットした方の一人は、後に私のセミナーとコーチングに参加されました。


いずれにせよ、直接的な売り上げ貢献ができるかどうかもありますが、それ以前に、その熱いメッセージをブログ上で発していたことが、何らかのきっかけになったのではと思っています。そのようなケースは実は鳥居さんだけでなく、ビジネスマンはもちろんジャズミュージシャンらとも、私のブログをきっけかに仲良くなったことがありました。


つまり、お金もなく、人脈もなく、それでも貢献できることはあるのです。それが私にとってのはブログだった。ただし、気をつけないといけないのは、決して下心を出さないこと。特定の人と知り合いになりたいために、不自然な紹介などをしない。その不自然さはどことなく伝わるもので、とにかく重要なのは、まったく見返りを求めないこと。与え損でいいのです。仮にその方から直接の見返りがなくとも、巡り巡って返ってくるものだから。


そう言えば先日、名古屋でセミナーしたとき、参加の一人は私の「島田紳助」に関する記事を発見してから読むようになったと言われていました。確か「紳竜の研究」なるDVDを紹介した記事だと思うのですが、直接的には紳助に対する売り上げ貢献です。しかし、紳助からは直接的な見返りなどあるはずない。だけど、実際に紳助の記事で私のセミナーに来られた人もいたのだから、意味ある循環だと言えるでしょう。そしてその方との人脈もできました。


まとめとして、どうすれば良質な人脈を築けるか。それは「与え損になる」ことです。だけど自分には与えるものはない。そう言う人もいると思いますが、実はそんなことはありません。私のようにブログで熱く紹介するだけでも、まったくしない人とは明らかに接し方が違います。仮にそのブログにアクセスが2人だったとしても、まずは発することが大切なのです。
与えれば得られる。まさに宇宙の法則です。


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