■潜在意識3%説

こんばんは、行動強化コンサルタントの石田久二です。


私たちの「潜在意識」は実は3%しか使われていない。残りの97%を活用することが、成功への近道だ。そのためには・・・


自己啓発系の本やセミナーにてしばしば言われる話です。そもそもなぜ3%なのか。そのエビデンスはどこにあるのか。実はそんな野暮な話でもなく、この説は完全に誤りです。


正解を言うと、私たちの「潜在意識」は100%使われています。このような誤解が生じる理由はそもそも「潜在意識」とは何ぞやが理解できていないから。潜在意識は無意識と言い換えても良いのですが、心臓動かしてるのも潜在意識だし、呼吸も、瞬きも、発汗も、あらゆる動作が潜在意識の働きです。


また、人と会うと緊張する。これも潜在意識の働きですが、そもそも人は生まれながらに緊張するのではありません。幼少期に両親を始め周囲の人から何らかの肉体的・精神的危害を加えられることで「人=危険」なる情報が潜在意識にインプットされ、それゆえに会うと緊張するのです。この緊張状態は自分の身を守るための働きであり、つまり、潜在意識は生命の維持と安全の確保のために常に100%の状態で働いているのです。


逆に、人と会っても緊張しない人は、幼少期より人から危害を加えられることがほとんどなく、「人=安全」なる情報が潜在意識にインプットされており、それゆえに人と会っても緊張しないのです。さらに特別良い人に恵まれていたら、「人=楽しい」なる情報がインプットされ、人と会うのが楽しくて仕方なくなります。そんな人は営業などもにも向いています。


この「潜在意識」の情報は生まれてから15歳前後まででインプットが終了し、その情報に基づいて100%の力で働き続けます。しかし、中には古くなった情報もあり、実生活の役に立たない情報だってたくさんあります。その役立たない情報が、行動を妨げ、いわゆる成功を抑制します。


自己啓発における潜在意識の活用法とは、残り97%を目覚めさせることではなく、潜在意識にある「情報」を役に立たないものから、役に立つものへと変えていくことなのです。


「潜在意識3%説」を好意的に解釈するならば、潜在意識の97%は役に立たずに、足を引っ張ってばかりなので、それを逆に味方に付けるように開発しましょう、となるわけです。


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