■不増不減

こんばんは、行動強化コンサルタントの石田久二です。
今朝も滝に打たれてきたのですが、滝の中では必ず般若心経を一巻は唱えます。その中の一節に「不増不減」なるフレーズがあります。文字通り増えもせず減りもせず、という意味です。
これはすなわち「エネルギー保存の法則」を意味します。地球上のエネルギーは常に一定という意味です。エネルギーは増えもせず減りもせず。例えばお店で800円のランチを食べるとします。私はそのランチを戴く代わりに、800円をお店に渡します。私はランチを食べて800円分のエネルギーを戴きましたが、お店も800円分のエネルギーを手にすることになります。つまり等価交換です。
そして食べたランチは消えて無くなるのではなく、私の身体に栄養として貯えられ、残りカスは排出されます。そのカスはトイレに流され、下水を通ってどこかに集められます。集められたカスは例えば肥料になるなどして、土壌や植物にエネルギーを与えます。さらにその植物を私たちは食べてエネルギーにするので、結局、元に戻ってきて、やっぱり増えもせず、減りもしなかったことがわかります。
しかし、エネルギーは地球上の物質界において一定なだけで、世界には食べるものもなくて飢えている人もいれば、食べ過ぎて太っている人もいます。それは明らかに不均衡です。だけど、飢えている人にはとても申し訳ないのですが、あまりにエネルギーが減りすぎると地球上からいなくなり、それと同時に飽食で太っている人もまた、病気になるなどして早死にしたりします。お釈迦様は「中庸(ほどほど)」を是としましたが、エネルギー保存の法則から、あまりに極端に流れると消されることもあるのです。
なので太っている人は、ほどほどに食べるようにして、先進国に偏ってるエネルギーを、エネルギーの足りない国地域に循環させるような仕組みを作る必要があります。でないと、結局は自分で自分の首を絞めることになるのです。
つまりはこれがエコロジーの思想なのです。やりすぎると、どこかが奪われている。不均衡になると共倒れしてしまう。たくさん奪って得した気になっても、ゆくゆくはそれ故に自分も倒れてしまうことがある。
願望実現においても「エコロジー」の視点はとても大切。収入をアップすることに偏りすぎると、例えば健康を害したり、家族関係が壊れたりすることもあります。アメリカの大富豪などは、稼いだお金を一定割合必ず寄付しているそうですが、それはおそらくエコロジーの感覚を知らず知らずに身につけているからなのでしょう。
たくさん稼いでも健康を害したら医療にお金を取られますし、家族が壊れたら慰謝料や養育費に結局取られてしまいます。だったら最初から価値ある使い方しておいた方がいい。そんな感覚なのでしょうか。
「不増不減」は間違いなく真理です。2500年前にすでにエコロジーの思想を予見していたわけですね。滝に打たれながら、そんなことを思ったりしました。


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