現在、自己啓発の分野で世界で最も影響力がある人物はアンソニー・ロビンズである。
本書の著者であるクリス岡崎は日本で最もアンソニー・ロビンズに近い人間であると言われている。冒頭から著者とアンソニー・ロビンズの出会いの興奮が伝えられる。
「アンソニーに出会って以来、僕の人生は一変した。人生は豊かになり、自分のミッションに生きる時間を自由に生きられるようになった。情熱と夢を現実の話として生き、圧倒的な自信を持って、人は人生を変えられることを伝えてきた。」
そして「成功に偶然はない」という真実に気づき、多くの人の「最高の人生」を実現させるミッションを持つ。そんな熱い想いが伝わってくる一冊だ。
本書が中心的なテーマとして置いているのが、「できない」という「思い込み」を打ち破ること。
その方法として「パワーエモーション」「パワーボキャブラリー」「パワーアクション」「パワーマインド」を提案する。
つまり夢の実現のリソースであるパワフルなエネルギーに満ちあふれた情熱的な感情、パワーエモーションを呼び覚ますために、「言葉」と「体の動き」と「思考」をフルに使うことを主張する。この三つを組み合わせることにより成功の条件づけがなされる。
本書のサブタイトルは「可能性の扉を開く7つの鍵」とある。
文字通り「可能性」に向けて閉ざされた扉を開くための「魔法の鍵」を差し込んでいくのである。その「鍵のかかった扉」とはそれぞれ、
1.知っていると思い込んでいること
2.できないと思うこと
3.怖いと思うこと
4.わからないこと
5.問題を避けたくなること
6.ためらってしまうこと
7.やる気がでない
である。
まさしくそれらを打ち破る「鍵」が与えられる。
本書ではアンソニー・ロビンズやロバート・キヨサキなど、世界の成功者のエピソードもところどころ紹介されており、興味が増すが、何よりクリス岡崎本人の臨場感ある語り口が魅力的だ。
そしてそれぞれの「鍵」に対応する「パワー・ボキャブラリー」と「パワー・アクション」が紹介される。
これらの「鍵」をその都度インストールしていくことが本書のキーであり、その意味では読んでお終いではなく、実践して初めて本書の効果が出てくるものだろう。
私自身、まだアンソニー・ロビンズもクリス岡崎も実物に接したことはないが、「思考」と「言葉」と「身体の動き」を合わせることで、成功への条件づけをするという考え方には大いに共感する。
本書で紹介されているそれぞれのスキルを実践するとともに、ぜひ、彼らの生のセミナーも受けてみたいものだ。
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