■ばいきんまんの本質

こんにちは、石田久二です。
ネット上にこんな画像を見つけてしまいました。
$「信念が人生を創る!」石田久二公式ブログ
なんだか切なくなります。ボロボロになりながらも、まだ笑っていられるばいきんまん。「もう休んでいいだよ・・」と声をかけたくなるような。そんなばいきんまんを3人がかりでボコボコにする。アンパンマンが嫌いになりそうです(笑)
それはそうと、今年になって、子どもと一緒にアンパンマンのアニメを見ることが多くなってきました。パターンはいつも同じ。ばいきんまんがいつも邪魔しに来て、最後はアンパンマンたちに懲らしめられる。単なる勧善懲悪のマンガと思いきや、そんなに浅い話でもないのです。
私の好きな話を紹介します。チビゾウくんのお母さんである「でかこ母さん」が登場する話。ある日、ばいきんまんとドキンちゃんは、村にでかこ母さんが来ることを知ります。どうやら皆にご馳走を振舞いに来るそうです。
それを知ったドキンちゃんは、ばいきんまんにでかこ母さんを連れて来るよう命令します。ばいきんまんは、実はでかこ母さんが大の苦手。だけど、ドキンちゃんの命令に背くこともできず、しぶしぶでかこ母さんを自分たちの家に連れ去ります。
「ご馳走を作れ」と言うばいきんまんに対し、「部屋が汚い!」と言い、ばいきんまん、ドキンちゃん、かびるんるんに掃除するよういいつけます。ばいきんまんたちは為されるがまま。疲れ切ったドキンちゃんは、もうご馳走はいいから、でかこ母さんを追い出してくれと言い、でかこ母さんが眠ってる隙に、村に連れ戻すことに成功。
しかし、そこでアンパンマンたちに見つかり、ひと悶着あって、いつも用に懲らしめられ「バイバイキ~ン」と家に戻され散々な一日となります。お腹ぺこぺこのばいきんまんにドキンちゃん。そこに、かびるんるんが驚いた顔で二人を呼びに来ます。
なんと、でかこ母さんは、ばいきんまんたちのご馳走をちゃんと作ってくれていたのです。「おいし~い」とほっぺたを押さえるドキンちゃん。ナイフとフォークで上手に食べるばいきんまん。かびるんるんのご飯もちゃんと用意してくれてます。村に戻ったでかこ母さんの「ばいきんまんとドキンちゃんも、今日はよく頑張ったわね」とセリフで話が締めくくられます。(こちらに詳しく紹介されてあります)
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実はこの手のパターンも割と多い。散々悪さして、懲らしめられたばいきんまんにも、最後はちゃんと救いが用意されているパターン。
ではそもそも、ばいきんまんとは一体何者なのか。実は「アンパンマン」というアニメは、私たちの「心の中」そのものを描いた物語ではないかと考えます。誰にだって、いたずら心、悪い心、怨む心、嫉妬する心は持っています。どんな善人であっても。
そのような心は時として罰せられる対象になることも。だけど、どんな人だって、本当の心は清らかなもの。自分に素直になれないことは、誰にだってある。その「素直になれない心」こそが「ばいきんまんの本質」なのです。
それでも人は、誰もが許される存在。愛される存在。いつも悪さばかりするばいきんまんだって、それは単に「素直」じゃないだけのこと。この世の中は、本当は「喜び」だけでできている。確かに悪いことは悪いこととして、けじめをつけなきゃならないことはある。
それでも、人は最終的に許される。いや、そもそも最初から許されている。いつもケンカばかりしてるクラスの剛君だって、根はイイ奴なんだよ。映画見れば分かるように。
だから、私たちもどこかで人を「許す心」を持っていたい。そして自分の中の「ばいきんまん」も、決して責めるだけでなく、どこかで許すことをして欲しい。そんなことを思いながら、アンパンマンを子どもと一緒に見ています。


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