「LOVE & FREE 世界の路上に落ちていた言葉」高橋歩著

 著者である高橋歩氏と私は歳にして同級生である。

 だからこそ親しみを覚える反面、彼の生き方にはちょっとジェラシーも感じる。

 元ヤンキーが大学中退してバーを開き、その後、自伝を出すために出版社を設立。

 その後、出版社を手放して結婚した彼女と世界一周旅行。

 本書はその旅行中に書いたと思われるエッセイ&写真集である。

 高橋歩は今は沖縄に居を移しながらも、本を書けば飛ぶように売れ、各地を講演で回り、まさしく好きなことをして生きている。

 本書「LOVE & FREE」は高橋歩という名を世に知らしめた作品ということになろうか。

 オーストラリアを皮切りに、アジア、ユーラシア、ヨーロッパ、アフリカ、中南米と世界中を余すところなく旅し、その旅上(路上)で感じたようなことが、モノクロの写真とポエムのような文章で綴られている。

 全編を通して、読んでてむず痒くなってくる。

 しかし活字を読まない若者にとっては、これくらいの方がストレートに響くし、それでいて妙に「カツジヲヨンデイマス」的な気分にさせて自分を誇らしく思う瞬間に出会えるのかもしれない。

 活字を比較的読むようになっている私は、本書をいく年も前に買ったのだが、今だにブックオフに持っていかずに、時々は開くようになっている。

 そして読む度になんだかやる気になってくる。

 高橋歩のことは嫌いだし、会いたいとも思わないが、それでも読むと心が動く。

 そんな自分が嫌いで好きだけど悔しくはない。

 あ~旅に出たいな~。。。

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