NLP(神経言語プログラム)のスキル一つに「アンカリング」なるものがあります。NLPの代表的スキルと言えますが、実際、日本NLPの大御所である北岡泰典氏もNLPは「アンカリングに始まりアンカリングに終わる」と言われています。私もそう考えています。
NLPでいう「アンカリング」の手法としては、オーソドックスには以下のような手順を取ります。
1.何かリソースフルな状況を一つ選ぶ
2.その状況を五感(VAK)でありありとイメージングする
3.十分にその状況になりきることができた時、身体に特定の刺激を与える→アンカリング
(耳たぶをつねる、親指と中指で輪をつくる、など)
4.アンカリングをしながら、リソースフルな状況をありありと体感する
5.アンカリングをほどき、ブレークステートする
(体感を解除するために別のことを考えるなど)
6.再びアンカリングをして、リソースフルな状況が蘇るかチェックする
7.蘇ってきたらアンカリング成功
アンカリングは他にも多くのバリエーションがありますが、ようするに特定の「刺激」と特定の「反応」を結び付け、「パブロフの犬」の状態を作ること。実際にやってみると意外と簡単なことがわかるでしょう。
ただ、上のワークでは意図的に「アンカリング」をしましたが、もっと重要なことは、私たちは生まれてから知らず知らずのうちに「アンカリング」がされている事実に気が付くことです。
例えば道を歩いていると、ふと昔付き合っていた彼女がつけていた香水に香りを感じ、即座に付き合っていた当時のことを思い出されたり。その当時によく聞いていた音楽が突然なりだした時も当時のことをすぐに思い出すことができるでしょう。
そして、実際はそのようなライトなものから、さらにトラウマと呼ばれるようなヘビーなところまで、私たちは無数のアンカリングに支配されているわけです。その無数のアンカリングのことを、一般に「プログラミング」と呼び、私たちは常にそのプログラムにコントロールされています。
上手くいくのもプログラム通りだし、その逆もしかり。NLPの目的の一つがまさに「うまくいかないプログラム」を「うまくいくプログラム」へと書き換えること。例えば「人前であがる」というプログラムを「人前で堂々としている」というプログラムに書き換えるなど。
確かにNLPを効果的に用いれば、まさにコンピューターのプログラムを組み直すがごとく、効果的なパフォーマンスを生むことができます。
しかし、私はもっと大切なことがあると考えています。それは「アンカリング」によってプログラムを書き換えることではなく、むしろ自然とインストールされた「アンカリング」を除去し、一定のプログラムから解放されることです。
その方法の一つが、例えば「瞑想」であったりすのですが、いずれにせよ私たちは無数の「アンカリング(プログラム)」に支配されており、そのプログラムから解放されることが、今この文章を読んでいる人にとっての人生の課題であると言えるでしょう。そのやり方は追々ご紹介したいと思います。
SECRET: 0
PASS:
この頃、自分の中のあまり望ましくない行動をさせてしまう『アンカリング』や『思い込み』が有る事にポロリ、ポロリと気が付きます。
なんとなく自覚してはいるのだけど、それが『思い込み』だったとは。。。と言う感じです。
次の記事も楽しみにしてます。
自分も含め、沢山の人が、そういう部分に気が付いて、もっと楽しい人生を歩んで行ける様になったらいいなぁ~。と思います。