年末に「クイズ!紳助くん」の特別番組を見ていると、とても興味深い話がありました。保江邦夫博士という物理学の先生の理論を武道に活用するって内容です。
いわく、人間の認識ってのは、視覚にせよ聴覚にせよ、その情報を知覚するまでに0.5秒かかるそうで、その0.5秒を縮めることで、相手より先手を打ち勝利できるって理論です。
では、どうすれば0.5秒を縮められるのかと言うと、それは一言に言って「アホになること」だそうです。テレビでは、相手が力を加える前に、その力をはねのけるって実演をされており、実際、私も試してみたのですが、確かに効果はありました。
その極意はまさに「北斗の拳」に登場する究極奥義「夢想転生」と同じだといいます。
夢想転生・・北斗神拳究極奥義。哀しみを背負うことで修得できる。「無から転じて生を拾う」という意味合いを持つ。実体を空に消し去り、敵の攻撃を「透明無敵化」にしてかわし、一撃を与える。これを発動されると回避も攻撃も無効になる。(wikiより)
これはNLP(神経言語プログラム)的に言えば、無意識のリソースを活用すること、つまり「Know Nothing State」に入ることと同義なわけです。
私たちが何かをする時、習慣的に何らかの思考や知覚のフィルターを通して行うため、それがまさに0.5秒のギャップとなって、最高のパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。例えばイチローがヒットを打つ時、思考しているでしょうか。プロのピアニストが最高の演奏をする時、何かを考えながらしているでしょうか。
つまりは卓越したパフォーマンスを発揮するプロは、すべからく「Know Nothing State」に入っており、それがまさに究極奥義「夢想転生」と重なるわけです。
私のメンターの一人である営業の神様・加賀田晃氏は、実際の営業では「無策の策」で臨めといいます。どうやって売ろうか、どんなトークがいいかなど考えずに、「売る」という目的に対して「無策の策」でお客と対置せよ、ということ。これもまさに「Know Nothing State」です。
そして「Know Nothing State」になるには、アホになること。考えない。ただそこにあるのみ。まさにアホの境地。これです。
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