「コミュニケーションとは何か?」を人間の本質から知る一冊。著者である山崎氏の一冊目「NLPの基本がわかる本」と同様、NLPの本質の話から入る。その中の「脳の基本プログラム」とは山崎氏のオリジナルコンセプトであろうが、「空白の原則」によって脳の機能的側面をほぼ説明できる。
その他、「焦点化の原則」「快・痛みの原則」、そして「意識=言葉」「無意識=感覚」の図式によって、「人間とは何か?」の機能的側面がこれまた簡単に説明できるようになっている。シンプルであるが奥が深い。ここまでは「NLPの基本が・・・」と重なる内容であるが、本書の新しさは「リーダーシップ」に関する部分であろうか。
優れたリーダーの性質とは「人間の性質をよく理解できているか」であるが、そのキモとなるのが部下の「無意識」に対する理解である。さらにリーダーシップの概念を4つの領域(目標・人との関わり・自分自身・組織)及び3つのレベル(ミクロ・マクロ・メタ)に分類し、それぞれのマトリクスが完成する。
リーダーとはそれぞれの領域にペーシング・焦点化しながら、その能力を発揮すべきと言う指針を示しており、それによって組織としてのまとまりや効果が最大化されることはうなずける。
本書全体としては、コミュニケーションとリーダーシップに対して、NLPにおける様々なスキルやコンセプトを導入しながら説明しているため、逆にNLPの実践的な理解も進むことだろう。リーダーシップや組織の作り方に悩んでいる人たちにとっては、必ずや役に立つであろう良書である。
「人」や「チーム」を上手に動かす NLPコミュニケーション術 (アスカビジネス)/山崎 啓支
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