サブタイトルに「ソーシャルメディア時代の生き方・考え方」とあるが、本書はまさに「生き方・考え方」の指南書であり、単なるノウハウ本ではない。
それは巻末にある一つのエピソードによって痛烈に感じた。
著者のゲイリーはソーシャルメディア(ブログ、ツイッター、SNSなど)を用いて巨万の富を築いた、言うなればオンラインビジネスの達人である。(翻訳は岩元貴久さん)
彼のビジネスは、父から引き継いだ酒屋(ワインセラー)をオンラインで販売するところから始まる。
昨今、「プラットフォーム」という概念をよく耳にするが、それは駅のプラットフォームのように、人々が集まる場所のことを指す。
20世紀における主たるプラットフォームはテレビや新聞などマスメディアの所有物であった。
しかし21世紀に入るちょっと前から、インターネットが台頭し、大企業、マスコミ、タレントなど力を持つものの占有物であったプラットフォームが、どこにでもいる単なる一個人へと門戸が開かれた。
それがソーシャルメディアである。
具体的にはブログ、ツイッター、SNS、フェイスブック、ユーチューブ、ユーストリームなどがそうである。
それらの最大の特徴は無料であること。つまりインターネットの環境にあれば、誰もがそれらのプラットフォームを持つことができるのである。
今となってはコネや学歴のない人間が成功したという話は話題にのぼらなくなった。
なぜなら、ソーシャルメディアを用いることで、誰もが富豪として成功することが可能になったから。
珍しくないのである。
しかし、逆を言えば、それだけハードルが低くなったことで、成功への競争率が激しくなったとも言える。
では、どこで差別化すればいいのか。
それがまさに第一章で叫ばれてる「情熱」そのものである。
皆と同じことをしていては収益性の高いプラットフォームを作ることはできない。
ワインならワイン、ゲームならゲーム、ジャズならジャズなど、特定の分野で「ナンバーワン」になることが、肥沃なプラットフォームを構築する条件である。
そのために必要なことがまさに情熱。具体的に言えば長時間労働である。
オンラインで商売を志す人がとかく陥りがちなのが、すぐに成果を求めること。
しかし言うまでもなく、ちょこちょこっと作業して、数日後にキャッシュが流れてくることはない。
まずは各々のソーシャルメディアに精通することが大切で、その上で、それらをうまく組み合わせて、しかも上質なコンテンツを絶えず発信していくことが重要。
本書を一読して、人によっては、もはや目新しいノウハウはないと言う人がいうかもしれない。
しかし、多くの「ネット成功本」がその安易さばかりを強調して、多くの「カモ」を生みだしているだけのものとは違い、本当に「成功」するための必要な「生き方・考え方」が通そうしている点で、類書とは一線を画している。
もちろんソーシャルメディアの具体的な使い方についても、豊富な事例と共に、微に入り細に入り解説されてある。
プラットフォームづくりのイロハを学ぶ上でまずはチェックしておきたい。
しかし何度も言うように、重要なのは「生き方・考え方」である。
著者のゲイリー氏は巻末で心温まるエピソードを紹介しており、それだからkそゲイリー氏は「成功」できたんだと痛感した次第である。
詳しくは本書を手にとってみるとよいだろう。
・ソーシャルメディア時代の生き方とは「情熱」がすべて
・ソーシャルメディアによって「自分らしさ」が売りになる
・自分のブランドとはソーシャルメディアのアカウントと無料で取得時点ですでに手にしている
・ナンバーワンを目指し、そのためには長時間働け(弱者の戦略)
- ~Twitter、Ustream.TV、Facebookなど、ソーシャルメディアで世界一成功し…/ゲイリー・ヴェイナチャック
- ¥1,575
- Amazon.co.jp
人生を変える100日ブログ :6日目
SECRET: 0
PASS:
石田さん、こんにちは。
私も読みました。
「目を真っ赤にして、キーを打ってる・・」みたいなフレーズが私も印象的でした。
私も目一杯時間を使ってますが、それでも足りないと思ってやってます。
本当の意味での「量」を教えてくれる本は、なかなかありませんですよね。
SECRET: 0
PASS:
ほんと、学び多い一冊です。この本を、読んで、私も、Ameba復活しました。同意見が聞けて、嬉しかったです。感謝!
SECRET: 0
PASS:
私もこの本を読みたいと思っていました。大変、参考になりました!