よりよい人間関係を構築するための一冊。この手の本の多くは、NLP理論を援用しただけのラポールやミラーリングなどの用語の羅列が目立つが、西田親子一流の「脳力開発」をベースにした人間関係論となっており、斬新な印象を受けた。
とりわけ「イメージ変換シート」などは、わかりやすく効果的であろう。単純な理屈であるが、人間関係に限らず、様々な願望実現法に活用できる。
組織の中にいると、どんなに実力があったとしても、自分の力を十分に発揮できることは限らない。やはり第一に頼りにするのは、自分自身の実力より前に、直属の上司であろう。そんな至極当たり前のことであるが、十分に認識されているとは限らないし、私自身のサラリーマン時代を振り返ってみても耳の痛い話である。
具体的には帯にも書かれてある通り、「上司の言い付けに対しては、0.2秒でYESと言う瞬間を付ける」ことは、何も人間関係に限らず重要であろう。とにかく「すぐする」ということは、「脳」にとってもいい状況をつくり、そのような習慣を持つ人だけが、組織で認められ、そして成功するのであろう。
いわゆる西田理論を体系的に解説された本ではないもの、いわゆる「当たり前に大切なこと」が論理的に腑に落ちる内容になっているため、見出しを見て、特に自分にとって必要だと思うところから読んでもいいかもしれない。
よりよい人間関係を構築して、よいコンディションで仕事を進めて行きたいと思う人には、一度は手にとって各項目ごとにチェックしていくことをお勧めする。
- いやな上司はスタバに誘え!ー人間関係に奇跡を起こす逆転脳の秘密ー/西田 一見
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