「チーズはどこへ消えた?」スペンサー・ジョンソン

 一時期のベストセラー。当時読んだがもう一度読んでみた。

 

 当時と同じく何の衝撃も受けない。つまり「あたりまえすぎる」話なのである。

 登場人物?は2匹のネズミと2人の小人。いつもあるところのチーズが今日はない。

 

 明日はあるだろう、明日はあるだろうと、毎日、同じ場所を見に来ては失望し怒る小人。

 そそくさと新しいチーズを探しに行って、首尾よく見つけて満腹にするネズミ。

 そのうち小人の一人が疑問を抱き始める。動いた方がいいのではないかと。

 しかしもう一人の小人はネズミと同じことをするな、原因を究明する方が大事だ、とあくまで動こうとしない。

 しかし、小人の一人は動きだす。

 この本はいわゆる団塊の世代を直撃したのだそうだ。購買層の厚い団塊の世代だからこそ、本書はベストセラーになった。

 しかし動かぬ小人は、もしかしたら明日の自分かもしれない。

 本書はベストセラーになるほどの内容ではないが、そう感じるうちはまだ大丈夫だということ。つまりメルクマールである。

 今考えると、会社員時代にこれを読んだのだか、その後、起業に踏み切ったことには、もしかしたら本書のメッセージが潜在意識に刻まれていたからなのかもしれない。

 あながち駄作とも言えない。

チーズはどこへ消えた?/スペンサー ジョンソン
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