マーフィーやナポレオン・ヒル以降、成功哲学と言えば「潜在意識」を活用することが、なかば約束事になっています。
しかし、いざ、「潜在意識とは何ぞや?」と問われると、しっかりと返答できる人は非常に少ないと思います。
私が今までセミナーなどで同様の質問をしてきたところ、多かったのが、
・氷山に例えると、水面に出ているのが意識で、それに対して表からは見えない水面下で強大な塊となっているのが潜在意識
と言うような答えでした。
確かにその通りなんでしょうが、この「氷山のたとえ」こそが「潜在意識」に対するしっかりした理解を妨げていると思われるのです。
そんなわけでして、ここではしばらくの間、「潜在意識」に対する明快な「理解」を目指して、その機能的側面から、本質に向かって書いていきたいと思います。
まず、「潜在意識」の機能その1ですが、実は、この理解をするだけで「潜在意識」の説明は半分以上終わったも同然です。
その大原則とは何か。
それは
「潜在意識は何よりも安心・安全を求めている」
ということです。
通常、「意識」は自分でコントロールできますが、「潜在意識」は自動的な反応であるため、よほど修行を積んだ人でなければ、自在にコントロールすることはできません。(←この話自体、非常に深く、きちんとした説明が必要になるわけですが、今のところはそのようなものとしてとらえてください。詳しくは別の機会に書きます)
では、「潜在意識」は何を求めて、自動的な反応を繰り返すのでしょうか。
例えば高いところに立つと、足がすくんで、汗が吹き出し、呼吸が荒くなる人が一定割合います。
それ症状は「高所恐怖症」と呼ばれるのですが、そのような人に言葉で「落ち着け」と言っても、その通りにはなりにくいです。
言われてその通りになるのなら苦労はありません。
自分でコントロールできないから困っているのです。
しかしこのような自分でコントロールできなさは、そもそもある目的のために起こったことなのです。
それが今言った、「安心・安全」を求める機能です。
つまり、高所恐怖症の人に対して、潜在意識は「高いところは危ないから離れなさい」という意図をもって、心地の悪い反応を引き起こしているのです。
もしも自分で反応をコントロールできるのだったら、平気で高いところに登って、そこから落ちて怪我することだってありますから。
ですので、「潜在意識」は必死になって、その人の身を守ろうと、わざわざ心地の悪い反応を引き起こしているのです。とても善意なのです。
しかし、ビルやタワーの室内など、完全なセキュリティで、どう考えても安全な場所であっても、やっぱり高いところは怖いです。
「意識」では安全とわかっているのに、それでも怖い。
ここでも相変わらず「潜在意識」が「安心・安全」を求めて、その人に「高いところ=恐怖」という反応を与え続けているのです。
もしかしたら、「潜在意識」ってバカなのでは???
その通り。
「潜在意識」はバカなのです。
(続きます)
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ビジネスっぽくていいですね!応援しています。楽しみにしています。