■「アナログだから~」の罠

こんばんは、行動強化コンサルタントの石田久二です。


今の時代はインターネットがあるので、誰にでもそれなり以上の収入を得ることが可能です。ブログを更新するだけでサラリーマン以上の収入を得る人も珍しくないし、それこそ実業に対してもネットはかなりの相乗効果を発揮します。例えばお店の集客など。


ですので、今はお金をかけずに収益を上げる方法として、ブログ、アメブロ、フェイスブック、ツイッターなどが活用され、その方法を専門的にコンサルする人も増えてきました。ですので、例えばダンス教室などを主催されている人なども、ブログやSNSを通して集客することは十分可能ですし、むしろしていないとおかしい時代でもあります。


そこで、そのような人たちにまずはブログを書くことを進めると、とても多くのケースにおいて次のような言葉が返ってきます。

「わたし、アナログだから~」

つまり「アナログ」だからブログは「できない」と言うのです。しかしおかしな話です。ブログを更新するのに、何も高度なプログラムの知識は必要ないし、ハードに詳しい必要もありません。実を言うと、私だってアナログはアナログです。大学は文系ですし、機械にも決して強くはありません。いまだに録画したビデオをDVDに焼くことさえできません。ですので、ブログを更新するのに「デジタル」である必要はまったくなく、むしろ「アナログ」の方が向いてるとさえ思います。


しかし、ここで話題にしたいのは、この「アナログ」と言う言葉。そもそも「アナログ」ってなんでしょうか。おそらく機械に弱いとか、専門用語に詳しくないとか、その辺のことを総称して言うのでしょうが、問題は「アナログ」と言う言葉に一般化(名詞化)していること。


今言ったように、「アナログ」には本来いろんな意味が含まれます。ポジティブな側面を取れば、

「杓子定規で測れない人間の機微を知っている」
「多くの人を魅了するデザイン能力がある」
「知らない人とでも一瞬で仲良くなれるコミュ力がある」
「人を説得できるような文章力を持っている」
「雰囲気で人を和やかにできる」

などがあり、一方でネガティブな側面を取れば、

「機械に弱い」
「計算が苦手」
「数字に弱い」
「論理的に考えるのが苦手」
「英語やカタカナの表記が苦手」

などがあげられます。つまり「アナログ」には、上記にようないろいろな意味が含まれているにも関わらず、自分の経験や主観で勝手に意味を「削除」してしまい、とりわけ「アナログ」にネガティブな面を強調してしまう傾向があります。


例えば機械に弱い人がいたとして(私もそうですが)、それを一部分として「アナログ」という言葉を使ったとしましょう。だけど、ブログを書くことについて言えば、機械に強い必要はまったくありません。むしろ「アナログ」のポジティブな側面である「人間の機微」だとか、「文章力」の方がはるかに重要です。


だけど「アナログだから~」と言う人の多くは、そのようなポジティブな側面を「削除」して、

「アナログ=機械に弱い、ブログは機械だ、よってブログは書けない」

わけのわからない定式を勝手に作り、そのように勝手に思い込んでいるものなのです。このような様々な意味や要素を削除し、一つの単語に一般してしまう作用は「名詞化」と呼ばれています。そしてこの「名詞化」は様々な思い込みや偏見をもたらす元となります。もちろんいいように作用することもあるのですが、時として、自分に制限をかける原因にもなります。

こんなとき、いわゆる「メタモデル」による「質問」が効果的。

「ところで『アナログ』って何ですか?」

と。すると、質問された人は、「アナログ」の意味を考え始めます。そこで「機械に弱いんです」と答えたとしましょう。しかし、このケースで言うと、機械に弱いことはブログを書くことに何の関係もありません。ですので、この場合「アナログ」と言う「名詞」を使うことで制限されていた可能性が、「質問」によって解放されることもあるのです。


コーチングのセッションなどでも、漠然と「幸せになりたい」とだけ言う人がいますが、この「幸せ」もまた単なる「名詞」であって、様々な情報が削除されています。この場合は、

「あなたにとって『幸せ』とは何ですか?」

と質問してあげれば、その人の中で削除されていた「幸せ」の意味が浮き出てきますので、本当に求めている「幸せ」へと近づいて行くことになります。


「アナログ」の話に戻しますが、もしも「アナログ=機械に弱い」と一般化していたら、それはただちに取り除く必要があります。その取り除く手段が「質問」です。その一方で、「機械に弱いけど、文章は書ける」という情報が出てきたら、そんな人こそブログ向けでしょう。


つまり、自分自身の言語パターンに「名詞」がたくさん入っているようだと、そこにはたくさんの削除された情報があり、自分自身を不当に制限している結果につながります。そんなときはそん「名詞」の削除された情報に光を当て、改めて意味を問い直す習慣をつけると、自分自身の可能性はもっともっと広がることと思います。


カテゴリー: |―ミルトンモデル パーマリンク

■「アナログだから~」の罠 への1件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    勉強の為と思いブログ、拝見させて頂きましたが、凄くわかりやすい文章で、確かにあっと言う間に読めますね(#^.^#)

コメントは停止中です。