【書評】「マンガでやさしくわかるNLP」山崎啓支著

確か2005年頃、NLP(神経言語プログラム)を知って学ぼうとした時、専門家向けの翻訳書くらいしか書店にはなく、必要以上に難しそうな印象を受けた。その後、雨後の竹の子のようにNLPの解説書が出版されたが、初学者向けとしては、本書は真打ちであろうか。なんせ「マンガでやさしくわかるNLP」だけに。
ただ、わかりやすいと言っても、それはこれまで数々の良質な解説書を出してきた山崎氏だけに、まったく手は抜いていない。単なるスキルの羅列集のようなものが多い類書の中でも、きちんとNLPの本質的理解から積み上げているところはさすがである。
大きな柱は5つ。「NLPの本質的理解」「プログラムの修正」「ラポール(信頼関係)」「新しいプログラムのインストール」「リーダーシップ」となる。それぞれの柱において、それに対応するスキルが紹介されており、さらに図解も詳しいので、実践しやすくなっている。ただし、同著書による「NLPの基本がわかる本」及び「NLPの実践手法がわかる本」を読んでいれば、それ以上の情報はないので、どこまでも初学者向けであろう。
また、各賞の後ろに挿入される「コラム」はNLPの理解を助けるためのちょっとしたコツが紹介されてあり、それもまた親切だ。よって、あくまで初学者向けとしてはこれ以上の良書は今後も出てきそうにないほどだ。ただし、欲を言えば、マンガのストーリーがもっと面白ければよかった。最初の数ページで結論がわかってしまい、なんのサプライズもないのは、物語としては辛口にならざるを得ない。もっとも、マンガの部分は全体の半分にしかないので、あくまで「NLPとはなんぞや?」にとっかかるため以上のものではない。
マンガでやさしくわかるNLP/山崎 啓支

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