こんにちは、行動強化コンサルタントの石田久二です。
以前、無料ショートコーチングという企画をした際、長年の精神疾患で療養中という名目にて生活保護を受けている30代男性の方から相談を頂きました。
メンタル的な内容のブログを書いていると、しばしば精神疾患の方より相談を受けることがあります。私は専門じゃないし、その程度もわからないので、正直、どうしようもないのですが、一つだけ言えるのは、皆さん、苦しんでおられるということ。
正直な話、今、生活保護支給額以下の給料で働いている、ワーキングプアと呼ばれる層はかなり拡大しています。「年収300万円」などまだいい方で、年収100万円前後の人たちもざらです。手取り8万円でも、慣れてしまえば何とかなるようです。
私も28歳で会社員になった時、契約社員という立場で、給料は新卒者の7割でした。ですので、最初の3ヶ月間の試用期間は残業代もなく、月収は額面で12万円。そこから諸税が引かれますので、かろうじて生活保護と同レベル。試用期間が終わると残業代が出るのですが、それでも月40時間しか認められず支給額は4万円弱。なので、それからも月収は15~6万円でした。そこから諸税が引かれて手取り14万円前後。ボーナスは寸志で2万円。一番もらった時で10万円でした。それでいて、月の労働時間はだいたい350時間くらい。
年度末などは寝る時間もなく、さすがにこれでは仕事に対するモチベーションも上がらないので、2年目になる前に契約更新しないことを告げました。つまり辞表です。しかし、「もう一年待ってもらえばなんとかする」との事務所長の言葉により、その時は辞表を引っ込めました。
同じように手取り14万円前後で、月労350時間平均で、さらに一年が経ち、待遇改善を求めたのですが、今度は本社人事部より「契約社員が正社員になることはない」と言われ、再び辞表を書きます。
しかし3年目ともなると、ある程度の仕事は覚え、独自遂行業務もいくつかあったため、簡単には辞めさせてもらえません。そこで正社員にはするものの、給料の満額は払えない、しかし業績が回復すればそのうち給料もアップすると言われ、その条件を受けることにしました。
とりあえず、同期正社員の7割から9割くらいにはしてもらい、手取りも上がったので内心は嬉しかったです。そしてそのまま2年が経ち、今度は条件云々ではなく、自分のやりたいことを見つけたい、との思いで辞職。最後は止められませんでした。
だけど、今思うと、会社も本当によくやってくれたと感謝しています。会社サイドでから見ると、決して弱いものいじめなんかではなく、ギリギリの配慮をしてくださっていたのです。
今になってようやくわかるのですが、会社の最大の敵(?)はクライアントでもなく、従業員でもなく、実は銀行だったりします。「敵」という言う方は適切じゃありませんが、経営者からすればそんな感じかもしれません。
会社を存続させるには「融資」が必要。中小企業は特にそう。その融資を受けるためには、まず事業計画を銀行に提出する必要があります。それは資金計画とセット。年次決算が終わると、会社からの新たな事業プランが社員にも報告されるのですが、それは常に銀行とリンクしていたのでしょう。社員からすれば無謀とも言える計画であれ、それは達成するしかない計画なのです。
融資を受けるには、かなり頑張った事業計画を出し、そして社内でもリストラを進め、経営の健全化をはかる必要がある。そんな時、私のような待遇改善を求める社員は鬱陶しかったに違いありません。そして会社は、長年勤めていた社員も含め、どんどんリストラを進めていたのですが、今思うと、やっぱり仕方ない。
なぜなら、リストラをしなければ融資が受けられない。融資が受けられないと倒産する。するとリストラせずとも、対象者は職を失うことになる。むしろ、リストラで退職金が出るだけマシなはずです。
今、日本の会社の7割が赤字と言われていますが、経営とはつまり「資金繰り」であることが現実なのでしょう。そうなると、もし銀行から経営健全化を命じられたら、どこからリストラしていくか。そこに精神疾患のため一ヶ月以上休職している年収1000万円の古参社員がいたら。そこに目を向けるのは当然のこと。
ちなみに橋下大阪市長が大鉈を奮っている大阪市も同じ。と言うか、企業ならばとっくの昔に倒産しているところを、自治体というだけで、無計画な借金によってもっているようなもの。だけど、財政健全化はいつかしなければ、いずれ自治体も倒壊する。
そこに、同じ仕事を民間ならば300万円でやっているところ、1000万円支払っている現業職がある。そこにメスを入れるのは当然のことですが、「権利」を主張して現状維持を求めようとする。繰り返し言うけど、企業なっらとっくに倒産です。
話を戻しますが、私はしばしば「精神疾患」に対して厳しい意見や、時には偏った発言をしてしまいますが、それは決して偏見から言うものではありません。実を言うと、私の身近にもいます。それも親戚だったりして。病院に通って診断書をもらうことだけが仕事。生活保護をもらいながら、日頃は昼間からビールを飲み、世の中の不満を言うだけ。しかしそれも「病気だから」で許され、公的にも保護される。一方で、生活保護以下の収入が頑張っている人たちもたくさんいる。
中小企業からすれば、もはや「病気だから休んでいる」だけの社員を雇い続ける体力はない。銀行が強く要求する。会社を潰してでも病気の社員の首を切らない気概を持つのも自由だけど、そうなると他の多くの社員の生活を守れなくなる。だとすれば、銀行からの融資と引き替えに、多少なりとも退職金を優遇して辞めて頂いた方が、全体が助かる結果となります。(むしろ精神疾患になった原因が会社の仕事である場合も多いので、辞めると元気になって、結果オーライになるケースも多いけど)
「精神疾患だから生活保護を受ける権利がある」は確かに日本国憲法第25条でも保障された権利です。だけど一方で憲法第27条の「勤労の義務」はどうなるのか、などの矛盾はあるにせよ、その場合はきっと「生存権」の方が優先されるのでしょうね。
だけど、その権利擁護が働きたくない若者に「とりあえず病院行って診断書でももらって生活保護でも受けようか(「働いたら負け」は本当だった・・・なんて皮肉もある)」なんてモラルハザードにつながることにもなる。そして財政はどんどん圧迫され、特に大阪市のある区は「生活保護大国」のようになってしまっている。
いろいろと難しい問題ではありますが、果たして「特効薬」はあるのでしょうか。すごく青臭い言い方かもしれませんが、私はその「特効薬」となるものは、「生きる力」だと考えています。いつか、生きている間に、その「特効薬」につながるような「言葉」を残すことができれば、と思っています。
石田久二(いしだひさつぐ)
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「生きる力」=特効薬。すごく頷けます。
個人的には生きる力を賦活するのは「言葉」ではなく、それこそ行動や経験だと思います。
Qさんがやっている滝行も生きる力を賦活する行動なのではないでしょうか。
人間死にそうになれば生きようとするものですし。
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「生きる力」=特効薬。すごく頷けます。
個人的には生きる力を賦活するのは「言葉」ではなく、それこそ行動や経験だと思います。
Qさんがやっている滝行も生きる力を賦活する行動なのではないでしょうか。
人間死にそうになれば生きようとするものですし。
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どんどん身体を直して貢献していきます!
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>悠彰さん
がんばってください!
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>糸さん
ほんとですね。