■運気を逃す言葉

こんにちは、行動強化コンサルタントの石田久二です。


一つ前のエントリーは、今から書くことの導入部でした。一例として軽く書くつもりが、軽く書ける内容ではなかったので記事を分けることにしました。


「脳は何かと言い訳する」ということですが、これまで何度も言ってきたように、「言い訳」は成長や成功を妨げる一番の元凶です。「言い訳」の多い人に成功はありません。その「言い訳」の中でも、私がしばしば耳にする言葉があります。


精神世界、スピリチュアルに関心のある人は、「すべては上手くいっている」という言葉を聞いたことがあるはずです。私もその言葉自体には同意、共感します。すべては学びであり気づき。成長の糧。そしてそもそも人生に無駄なことは一つもない。起ることが起き、それはすべて必然的な流れにおいて起っていること。


これが世の中の真実です。しかし、今から書くことは、言葉の上ではちょっと矛盾するように聞こえるかもしれません。タイトルの通り、「運気を逃す言葉」がそれであり、「言い訳」の代表格と言えるでしょう。正確に言うと、スピリチュアリストにおける「言い訳」の代表格。それが、

「今は時期じゃなかった」

です。例えば何かをやりたい、どこかに行きたい、誰かに会いたい、何かが欲しい、などの願望があったとします。一応のところ願ってはみるものの、それが叶わないことだってあります。そんな時、この言葉が出てきます。「今は時期じゃなかった」、と。


確かにそうかもしれません。宇宙レベルにおける大いなる意思の元では、すべて決まっていること。しかし、そのことを「言い訳」に使うべきではありません。できなかった、行けなかった、会えなかった、得られなかった、そして失敗した。そこには普通に考えられる理由があるはずです。


そもそもそれらの願望を叶えるために、その人は行動したのでしょうか。努力したのでしょうか。できることをすべてしたのでしょうか。後悔のないほどにしたのでしょうか。いやあ、してないでしょ。もししていたら、「時期じゃなかった」などの「言い訳」は出るはずがありません。やることやったこと、その事実に対して自分を誇りに思うはず。


脳は何かと言い訳をする。つまり実現できなかった、達成できなかった、そのストレスを軽減するために、脳は何かと「言い訳」を用意してきます。そんな時、「言い訳」の巨大データベースとも言えよう、スピリチュアルな格言は、ストレス軽減のための絶好の材料となります。


その代表がまさに「今は時期じゃない」です。ならば、いつなら時期なのか。時期なんてのは、何もせずにやってくるわけじゃありません。時期は自らつかむのです。何かに失敗するたびに「時期じゃなかった」と言い訳する人生ってどうなんでしょう。失敗の度にその言い訳を繰り返すだけ。そんな人生でいいのでしょうか。


「言い訳」するのは、脳のメカニズムがそうさせています。しかし、私たちはそのメカニズムに打ち勝つ意思と力を持っています。脳にコントロールされるだけの人生。それで本当にいいのでしょうか。「運気」は自ら引き寄せるもの。それもまた言葉ひとつなのです。


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