■淡蒼球

こんにちは、行動強化コンサルタントの石田久二です。
昨日、近所の図書館で興味深い本を見つけました。
のうだま―やる気の秘密/上大岡 トメ

¥1,260
Amazon.co.jp
脳科学者の池谷裕二さんの本。高度で難しいことを、すごくわかりやすく書いてくれる学者です。漫画家の方とのコラボですので、さらにわかりやすい。だけど、内容は決して粗末なものではありません。むしろどんな啓発書よりも内容は「濃い」です。
テーマは「やる気」で、それを脳科学的に解説してくれる。「やる気」を持続するための具体的な方法論も実にわかりやすいし、何より再現性がある。
その「やる気」の源となるのが、実は脳の一部分にあります。それは「淡蒼球(たんそうきゅう)」というもの。字のごとく「蒼い玉」だそうで、「やる気」が出ている時はこの玉が動いているんだそうです。ただし、その球は自分の意志では動かせない。だけど、動かす「スイッチ」を入れることはでき、それが「やる気」を引き出し、そして持続させてくれるのだそうです。
その「スイッチ」とは、

・カラダを動かす
・いつもと違うことをする
・ごほうびを与える
・なりきる

の四つ。
私はブログのような自由な文章を書くのは好きなのですが、本を意識した原稿となると、どうにも進みません。だけど、今年からはそのためのある「引き金」を行動に組み込みました。それは「とりあえずワードで文章を開く」と言う行動。
これは実は、この本で言う「カラダを動かす」のと同じ。ワードを開くなど、クリック一つです。だけど、そのクリックがなかなかできない。開くと「大変だな~」って気持ちが蘇って来るから。だけど、とりあえず開いて少しでも文章を書いてみると、意外と書けるものです。
次に私が工夫しているのは、書いた文章を印刷して、それを持って散歩する。歩きながら、何か気がついたらペンで書き込む。そして帰ってから書きこんだ内容を付けたす。これは「いつもと違うことをする」と同じ。散歩のコースもいつもと違う道を選んでみる。
「ごほうびを与える」については、意識してはいませんが、原稿が書けて、出版されるとそれだけでご褒美になります。「なりきる」については、例えば本屋に行ってベストセラー書を手に取ってみること。そして「ここにオレの本が並ぶ」とイメージングをする。
実は一冊目の本が出る前、本屋に行くたびにこれをやっていました。ブログにも書いていました。すると、ベストセラーコーナーまでは行きませんが、「精神世界」のコーナーにはきちんと平積みにして頂いてました。
つまり、この本に書かれてある内容自体は、私にとってすでに経験的に実践していることだったのですが、脳科学的な根拠からしっかり説明されると、それだけで「やる気」もアップするものです。「のうだま」なるすごくライトなタイトルと装丁ですが、かなり実用的な一冊です。


カテゴリー: |―脳科学 パーマリンク