一気に読んだ。面白かった。笑った。泣いた。感動した。元気が出た。ますますやる気になってきた。そんな本。
関西を中心にレストラン・ウェディング事業を展開し、現在は講演活動で全国を周っている中村文昭氏の処女作。
帯には斎藤一人氏の推薦の言葉もある。
高校を卒業して、なんとなく上京して独り暮らしを始めるのだが、初日から防衛庁の敷地内に紛れ込み騒動を起こしたと思ったら、その帰り道で盗難自転車と思われ警察に連れて行かれる。
上京の初日に、実に2度も実家に電話をかけられたという散々なスタート。しかしその警察官が中村氏の東京での友達第一号になる。
本書は中村文昭一流の「人たらし術」の実践ノウハウ集とも言える。
その後、メンター(田端社長」との出会いをきっかけに、野菜の行商から、バーの経営、そしてレストラン事業に取りかかる。
順風満帆なサクセスストーリーに聞こえるが、もちろんそれ一筋縄ではいかない。だからこそ面白いのである。
様々な失敗や挫折、そして成功を繰り返しながらも、ビジネスを成長させていったプロセスには、中村氏のコミュニケーション能力、人の心を瞬時につかむ術が生きている。
天性の才もあるのだろうが、それ以上に田端社長からの教え、そして実際に人と会っていく中で培ったものが大きい。
本書の冒頭には、新幹線で横に座った人との縁の築き方がまず紹介される。
突然話しかけるのではなく、なんとわざと足を踏んで、靴の泥をハンカチで急いで拭き取ることできっかけを作る。
そして新幹線を降りる頃には旧知の仲のようになり、それが縁で広がった「新幹線友達」は何と100名以上にものぼり、さらにそこからも仲間が増えているのだと言う。
その他にも、頼まれごとを相手の想定する半分の時間で成し遂げる、ガソリンスタンドの浮気をしない、いい話は3日以内に5人にしゃべる、講演会ではよくうなずく、ハガキを書きまくる、マイおちょこで飲みに行く、街頭でティッシュを貰ったらありがとうと言う、などすぐにでも実践できそうな「人たらし術」が面白おかしいストーリーの中にいくつも紹介されている。
いっちょ俺もやったるで!という気になってくる。是非一度、中村文昭の生の講演会にも参加してみたいものだ。
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