■運命を信じる人

こんばんは、石田久二です。

精神世界(スピリチュアル)に関心のある人の中には「運命」を信じる人が多いように思います。かく言う私もその一人であり、人にはそれぞれに決められた「運命」があり、そのストーリー上で生きているに過ぎないと考えています。

しかし、幸か不幸か、私たちはその「運命」を知ることができません。過去を振り返って「運命だった」と思うことはできても、これから未来に起りうる「運命」を知ることは絶対にできません。もちろん過去の経験から未来を推測することは可能だし、当たることだって稀ではありません。

しかし、いかなる人であっても、自分や他人の未来を100%知ることはできません。そのような事例が一つでもあれば教えて頂きたい。そして自分の「運命」を知ることはできないことは、誰もが薄々わかっていること。それでもなお、多くの人は「運命」を知りたがります。

そこで占い師や予言者と呼ばれる人の元へ駆け寄り、少なくない費用を払ってでも、決して知ることのできない「運命」を知ろうとし、一喜一憂します。確かに「当たる」ことはあります。しかしその「当たる」メカニズムは大まかに二通り。

一つは極めて曖昧な運命に対して、自らがそれに事実を当てはめようとするパターン。例えば「あなたは人間関係で悩むことでしょう」と言われたら、例えば夫婦関係、職場関係、友人関係など、自分の身に起っている具体的なケースを当てはめ、「当たった」とみなしてしまう。そもそも人間関係に悩んだことのない人を探す方が難しいはずなのに。

そしてもう一つは、言われた運命を信じたいがために、無意識的にもそれに近い行動を取ってしまうこと。これは血液型占いにもよく似ていて、「A型」と言うだけで、一般的なA型の性格をトレースしてしまうようなもの。A型は几帳面だと言われてるので、A型である自分は几帳面だと一般化し、無意識的にもそのように振舞ってしまう。

「あなたは生涯独身である」と言われたら、言われた運命を信じたい人は、恋愛や婚活を放棄してしまい、その結果、運命通りの人生を送ってしまう。もちろん場合によってはいいこともあります。「あなたはナポレオン・ボナパルトの生まれ変わりだ」と言われた、あるうだつの上がらない男が、それを機に、ナポレオンの伝記を読みそのように振舞ったところ、人生が一変し大成功を収めた話もあります。

以上の二通りのパターンなどは、確かに「当たる」と思わせる効果があるため、ますます「運命」を強く信じるようになるのでしょうが、メカニズムは以上のように単純です。また、中には自分で勝手に運命を決めてしまうパターンもあります。

例えばある異性を好きになったとしましょう。その人の誕生日は1月17日であり、自分の誕生日は7月11日だった。裏表逆のシンメトリーであることから、その人は運命の人だと勝手に思い込む。しかし、そのようなケースで恋愛成就することはほとんどありません。そもそも相手が自分の好意を寄せているでなければ。

つまり何が言いたいのか。「運命」は確かにあるかもしれない。しかし、私たちは決してそれを知ることができない前提に立つと、「運命」に惑わされて生きるのはやめましょう、と言うこと。。勝手な解釈で運命の人と思い込んでも、それが成就されなければ落ち込みが深くなるだけ。

むしろ、勝手な解釈による「運命」は自分のエゴから発生していることが多く、実は自分のエゴに振り回されてるだけなのです。「運命」はある。だけどそれは起ってみるまでわからない。ゆえに起ってしまったことこそが「運命」だと受け止めればいいだけ。
エゴが設定した「(偽の)運命」に翻弄されるのではなく、起ったことを素直に受け止め感謝する。そんな生き方の方が自然だと感じています。



<○×計画14>6/7(×お菓子を食べない)
<愛>洗い物をすすんでしたことくらいしか思いつきません
<感謝>今朝は早起きができて、気持ちのよい一日を過ごさせて頂きました


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