■魔女狩りからの生還(後半)

おはようございます、石田久二です。本日、東京でプチセミナーをして、明日、いよいよインドに飛び立ちます。その前のブログの更新。
魔女狩りからの生還(前半)」の続きです。「魔女狩り」の本質は、いわゆる「ダブルバインド」と呼ばれる「どっちにしてもダメ」の状態にあります。
そして多かれ少なかれ、「問題」と呼ばれる現象のほとんどはこのダブルバインドです。抜け道がない。だからこそ頭を抱えるのです。例えはあまり相応しくないかもしれませんが、こんなのももしかしたらダブルバインドかも。
ジャズシンガーのアヤドチエさんがテレビでしゃべっていたのですが、長くニューヨークで暮らしていた時期、当時はものすごく治安が悪かったそうです。それこそ窃盗、暴行などは当たり前。女性が一人で夜道を歩くなどとんでもない。
ある日、アヤドさんは、わかっていながらもやむを得ず一人で夜道を歩いている時、運悪くガラの悪い黒人男性に囲まれたそうです。お金はもちろんですが、目当ては暴行すること。聞くところによると、その当時、女性は避妊具を持ち歩くよう教育されていたとか。
つまり、そのような場面になると、お金目当てならば金を渡せばいいけど、暴行目当てなら抗っても無駄だし、助けを呼ぶこともできない。世間的にはそんな場所に一人で行った方が悪いと言われてしまう。だったら、殺害や妊娠と言う最悪の事態だけは避けるべく、避妊具を渡して我慢した方が得策だとの判断があったのです。
しかし、アヤドさんはそんな準備もないし、やられるのなんかとんでもない。まさに逃げ道のない状態。大人しくしたらやられてしまう、騒いだら殺されるの、ダブルバインドです。そこでアヤドさんはどうしたか。ダブルバインドの超越に出たのです。
それは、「そもそも襲うに値しない女を演じる」ことを選択した。その場で汚物をわざと垂れ流し、薬物に犯されて、気が狂ったよう演じた。すると男たちは、「オ~、シット!」などと言いながらでしょうか、その場から離れて事なきを得たそうなんです。
これがまさに「ダブルバインドの超越」です。Aの問題を解決するにはBの問題が生じる。Bを解決するにはAが生じる。多くの人はAとBの板挟みで苦しんでいるのですが、そこで「視点」を変えてAとBを「C」の立場から俯瞰してみる。
これを「メタの立場に立つ」と言います。すると、、、どこからともなく「解決方法」がやってくるかもしれません。
これは「禅の公案」でもよく見られます。禅の老師は弟子に無理難題をいいつけます。普通の頭では解決できない。そこで別の意識(私が言う超意識)が働き、その難題を解決するようになる。
では、魔女狩りから逃げるにはどうしたらいいでしょうか?それこそ答えは無数にありますが、そこは各自の考えどころとなります。


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