「十二番目の天使」オグ・マンディーノ著

 成功法則の父とも言えるオグ・マンディーノの代表作。

 そして、何度読んでも泣ける。読む度に何度も何度も精神を「浄化」してくれる。そして「生きる勇気」が沸いてくる。一編の物語でありながら、いわゆる「成功」のエッセンスがこれでもかとばかりに凝縮されている。そのエッセンスは、物語を劇的に感動に導くティモシー・ノーブルの口からこのように語られる。

 「毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどん良くなっている!」(p.120)

 「絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、あきらめるな!」(p.123)

 
 健気という言葉を通り越して、頼もしくもある、神々しくもある。主人公はジョン・ハーディング。若くして事業で大成功をおさめたが、不幸にも最愛の家族を事故で失い、失意のどん底から自らの命を絶とうとするシーンから物語は始まる。そこに旧知の友人からリトルリーグの監督の依頼を受け、躊躇するものの友人の熱に絆され引き受けることになる。

 

 そのチームの名はエンジェルズ。チーム選抜のルールとして、各々の監督が地域の子どもたちから順番に選手を選んでいくことになる。ジョンは真っ先に当たりくじを引いた。地域で最も有望なエースピッチャーであり、バッティングにも長けているトッドである。

 その後、順番に選手を選らんでいくのだが、最後に一人だけ取り残された選手がいる。身体は小さくお世辞にも運動神経が優れているとは言えない。今で言う足引っ張りである。それがティモシー・ノーブル。彼が「十二番目の天使」となった。

 後はご自身で読んでもらいたい。ジョンとティモシーの結末にどう感じるかは読み手次第だろう。私個人は涙が止まらなかったが、同時に20年ぶりの「勇気」をもらう事ができた。ティモシーに負けず、私もこの言葉を繰り返したい。

 「毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどん良くなっている!」

 「絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、あきらめるな!」

 ティモシーでも頑張ったのに、私に頑張れないはずがない。そんな物語である。

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