以前、「夢大陸」という会社が主催する「フォトンベルト」に関する講演会に行ったことがあります。2004年頃だったと思います。ワタナベなんとかって男性が講演をしていたのですが、話としては地球は2012年に「フォトベルト」と呼ばれる宇宙のなんたらに入り、天変地異をはじめ、世界経済も崩壊する、、、とかの内容だったと思います。
その時は、「へ~」と思って聞いていたのですが、間もなく「フォトンベル」を広めまくっていた船井某氏ご自身からその存在を否定し始めるなど、私の中でも関心が薄れてきました。
ただ、夢大陸からはその後も講演会やイベントの案内などのDMが届き続け、その会社の存在だけは認知するようになっていました。それが半年ほど前、その会社の社長に詐欺の容疑がかけられているというニュースが流れ、そして今朝、逮捕されたって報道を見ることになりました。
その手口は次のようなもの。数年後には日本経済は破綻して銀行から何からつぶれてしまう。個人資産もすべて国有化されて、食料や水などは配給制になる。おまけに2015年には「水」の利権を争って戦争になる(ウォーター戦争)。などと不安をあおり、資産を守ってあげるから私に預けなさい、、、って寸法だったようです。
典型的な投資詐欺ではあるのですが、この背後にある特徴として、被害者の多くは「スピリチュアル」にかなり傾倒していたのではないか、ということ。傾倒と言うより、むしろ「依存」と言っていいでしょう。
つまり夢大陸の社長である通称「六本木の巫女」なる人物が、一般人に知られていない裏の、、、そして真実と思わせる「情報」を入手しており、その通りにしなければ自分の財産が危ない、、、と恐怖心をあおられたのです。
実際、六本木の巫女なる人物は、政財界にも多くのネットワークを持ち、例えば安部元首相などと親しげにツーショットで写っている写真などもPRしていたそうです。リテラシーのない顧客はそれでもコロリとまいってしまい、それ以外にも極端な情報を次々と聞かされるため、徐々に六本木の巫女への依存が深くなっていったのでしょう。そしてそんな人からお金を取ることは、、、赤子の手をひねるようなもの。
幸いにも六本木の巫女なる人物が逮捕されたことにより、これ以上被害が拡大することは一応のところ防がれたのでしょうが、「巫女」だったり「予言者(預言者)」だったり「チャネラー」だったりの名を借りて恐怖心を煽るやり方はいつの時代でも起こるもの。やっぱり「気をつけよう・・・」としか言いようがないです。
かく言う私も、、、夢大陸からDMが送られてた時点で潜在顧客(プロスペクト)のリストに入っていたのでしょうが。。。
ちなみに「六本木の巫女」で検索すると、2009年11月時点の面白いブログ を発見しました(あ、このブログ知ってる)。以下、引用します。六本木の巫女がラジオでしゃべっていた内容らしいです。
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■お金はユダヤと華僑が握っている
■世界権力の中枢はフランス(?)に行き着く
※註 これはフランス系フリーメソン(大東社)のことを指しているのか?
■通貨の毀損額は1000兆円
■各国の出口戦略完成→公的資金投入→米国債デフォルト→新通貨体制
※註 「出口戦略」…軍事的もしくは経済的な損害が続く状況から損失・被害を最小限にして撤退する戦略
■12月末に欧州の出口戦略が出揃う
■11月中旬が米国の転換点(2010年2月~3月が今後の予算どうすっぺ?の時期ゆえ危ない)
■米国債を大量に買わされている日本はアボ~ン
※註 敗戦属国化により、長年の間、日本の生保、証券、銀行は米国債を買わされてきています。
■日本は常に実験体
※註 「日本の形はアレだから、、、」というのは、多分、世界の雛形という意味でしょう。
■中東は2~3分割化される
■2010年に戦争勃発
■2011年ユーロはユーロ2に切り替わる
■2012年に新経済体制
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と言うことは、2010年に戦争勃発してないとダメですよね。してないじゃん。おそらく今年もユーロ2は登場しないだろうし、来年に「新経済体制」なるものが登場することはないでしょう(ただし、何らかの制度改革はあるでしょうが、それは毎年のこと)。2015年にウォーター戦争もないでしょう。いい加減にして欲しいですね。
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「夢大陸」社長ら、詐欺容疑で逮捕
架空の投資話で多額の金を集めたとして、福岡県警は15日、福岡市早良区の投資コンサルタント会社「夢大陸」の社長の原千春容疑者(55)ら4人を詐欺容疑で逮捕した。県警は全国の数百人から数十億円を集めたとみて全容解明を進める。
捜査関係者によると、原容疑者らは顧客に対し、「日本円の価値が下がり経済危機が来る」などと不安をあおって投資を勧誘。架空の国債や外国債の購入を持ちかけて投資金を預かったが、実際には金を運用せずに詐取した疑い。
原容疑者は、買収したFMラジオ局などで「六本木の巫女(みこ)」と称し、国内景気の予測を語っていたという。
同社は昨年4月、金融庁に登録せずに海外の金融商品を取り扱ったとして、金融商品取引法違反容疑で本社事務所などの捜索を受けていた。原容疑者は、その後、入退院を繰り返すなどしていたが、現在は福岡市内の高級マンションなどに居住している。
同社を巡っては、昨年12月、福岡など13都道県の男女44人が計約9億円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こしている。
(2011年1月15日 読売新聞)