10年ほど前にアルバイトで塾講師をしてた時のこと。同い年で同じアルバイトで社会を教えている男性がいました。年も境遇も似ているところから、彼とは妙にウマが合い、授業が終わるとよく飲みに行ってました。
ただ、その彼は、言っては失礼ですがすごく不思議なところがありました。
それは何かと言うと、まったくかっこよくないのに、女性からめちゃくちゃモテるのです。ルックスを10段階で表すと、おそらく彼は2~3くらいではないかと。もちろん10がイケメンで。
目は細くて小太りで、髪は長くてそれが不潔感があって。
にも関わらず、彼のモテ方は異常でした。まず、女子高生の彼女がいて、同時に40代の独身女性とも付き合って。さらに、教えている塾の女の子からも、本気で告白されたりして。それも知る限り4~5人から。
そのうちの一人からの告白は携帯の留守電にも残されており、私も聞いてしまいました。ついで言うと、彼は女子高生彼女とのセ〇〇スを写メに撮って、それを飲み屋の席で見せびらかすような下品な男でした。
その中学生の女の子からの告白を聞くと、「合格したら、、、〇〇をもらってください」などと、ものすごくキワドイメッセージ。〇〇はご想像ください。
その女の子は塾で1,2を争うほどの優等生で真面目。どこのエロゲーかよ!と思う世界が彼の日常にありました。
彼はいったいどんな催眠術を使っているのか、またはクスリでも飲ませてるんじゃないかと。だって、ルックスは下の下だし、金があるわけでもない。この男にどこにそんな魅力があるのか。とにかく謎でした。
しかし、ある時、、、と言うか、年数を経てからわかったことがあります。
彼はとことんまでに、徹底した「共感」の人間だったのです。
私に対してもそうでしたが、まず相手を否定することもなければ、自分の意見を押し付けることもない。相手の話を徹底的に聞いて、ただ、うなずくだけ。
だからと言って主張がないわけでもなく、言うべきことはきちんと言うバランスの良さも持ち合わせていました。
飲み屋に行っても、他のお客さんの話を徹底的に聞く。それも自然な雰囲気で。
そう言えば私も彼が「下品な男」であることを知りながらも、仲良くしてたではないですか。つまり同性ながら、彼の魅力に捕まえられていたのです。
男ってのは(女もそうかもしれませんが)、とにかく自分のいいところを誇示しようとしますよね。でも、相手はそんなこと何も望んでいない。中途半端な自慢話など聞きたくない。
それよりも自分の話をただ、ただ聴いて欲しい。何も言わずに聴いて欲しい。それを心から望んでいるのです。
それは女性だけでなく、男性だってそうでしょ。
特別美味しくもないビールがコップ一杯1,000円もする店に、なぜか何度も通ってしまう。要するに自分の話を聴いて欲しいだけ。何も言わずに聴いて欲しい。
結局、相手の話を聴ける人間が、相手の心を鷲掴みにする。それは営業でも恋愛でも同じこと。
ただ聴くだけ。これは相手の心を打ち砕くための、何とも悪魔的な秘術なのかもしれません。
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相手の話しをしっかり聴く。。。って、とっても難しいと思います。
私は、人の話しを聴いている時に色んな事を条件反射的に感じて、心の中でジャッジしている事が多い気がします。
話しをしっかり聴いてくれる人には、私も間違いなく弱いです。
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どんな話もただ聞くだけのことが撮っても大変です。
楽しい面白い話しならいいけど、暗い話し、自慢話、つまらない話を聞いてるのって、聞いてる人はつらいです。
この人、すごい。