「般若心経絵本」諸橋精光著

「般若心経」が絵本になって登場。

めちゃくちゃわかりやすい。そして本質をついている。

例えば、世界とは大きな「海」であり、私たち一人一人、物質の一つ一つを「波」に喩える。

つまり、波一つ一つは確かに波だけど、それらは大きな「海」の一部であって、私たち一人一人も同じように、大きな「ひとつ」に過ぎないと説明する。

波は消えては生まれ、生まれては消えするが、大海そのものは増えもせず減りもしない。

私たちの命も元々はひとつのものであり、本質的には消えることはない。

また、私たちの感覚(眼耳鼻舌身意)でとらえている世界も、何ら確実なものではなく、幻に過ぎない。

しかし、瞑想を深め、そのような感覚に頼らずに真実に接してみると、その「大海」だけが見えると言う。

その「大海」こそが、般若波羅蜜(ハンニャハラミツ)であり「宇宙」そのものなのである。

般若心経において、おそらく最も重要であると言われる最後の言葉。

「ぎゃーていぎゃーてい・・・」

であるが、筆者はその真言(マントラ)を赤ん坊の泣き声のようだととらえる。

本書もその発想から誕生したそうだが、赤ん坊が泣き声によって「母」を呼ぶように、

私たちも「ぎゃーていぎゃーてい・・・」と唱えることによって、母なる大海、宇宙に抱かれることができる。

母は5人の子どもに対する愛情を5等分しないように、宇宙も私たち一人一人を同じく等しく愛している。

だからこそ「ぎゃーていぎゃーてい・・」と唱えて、宇宙との一体感が得られるわけだ。

余談になるが、私は2005年5月にインドのラダックの丘の上にて、何もすることがなく「般若心経」を千巻唱えた。

その820巻目辺りで、まさにこの「宇宙」の姿を見た。

それはすべてが「感謝」でできているという真実。

「宇宙」は私たちを分け隔てなく、最大限に愛している。

私たちができることは宇宙に対する「感謝」しかない。

いいことも、そうでないことも、すべては「感謝」から成り立っている。

本書を読みながら、あの時の感覚がちょっと蘇ってきたようだ。

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・さあ、母なる宇宙に抱かれよう

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「般若心経絵本」諸橋精光著 への1件のフィードバック

  1. Rumichi のコメント:

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    その本が大好きです!
    絵も最高ですよね。。。
    師匠を出産して、余計理解できたというか腹から感じることができました。宇宙は愛で出来てるって。。。また読みたくなりました(*^▽^*)

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