数少ない(と言うより、ほとんどいない)セミナープロデューサーとしての肩書を持つ、松尾昭仁氏による、タイトルそのまんまの「セミナー講師になって稼ぐ方法」の全貌が明かされた一冊。
私自身も現在、セミナー業を中心に活動してるため、いろいろと参考になることもあろうかと思い一読した。
全体の印象としては、よく言えば懇切丁寧であり、これからセミナーをやりたいと思っている人、一応、セミナーをやっては見たものの、今一つ加速しきれないでいる人には、大いに参考になろうとか思う。
一方で、すでに自分のセミナースタイルを確立してる人は、自分自身の判断の元でいいとこどりをしていけばいいであろう。
著書が言うように、本書で目指してるセミナーとは、飛行機で言えばファーストクラス級の、上質でハイグレードなものだ。
その点で言えば「高級弁当」も必要であろうが、すべてのセミナーで「高級弁当」をデリバリーしなければならないわけではない。
しかしながら、本書に流れる一貫した主張は、あくまで「プロ」としてのセミナー講師のあり方。そのためには「写真」「話し方」「舞台の作り方」「参加者との接し方」「集客戦略」など、セミナーのコンテンツそのもの以外にも気を配るべきであろう。
本書の主張にもある通り、プロは「細部」にこだわるものだ。飲み物のラベルを揃えるところから、セミナーが始まり、その「場」が醸成されるもの。
そのように、何度もセミナーをやっている人間にとっても、ハッとなる話がいくつもある。
私自身、セミナー講師になる最大の秘訣は「まずはやってみること」だと自負している。
したがって、本書に書かれていることをすべてクリアできるようになってから始めようとおものであれば、それは本書の趣旨には反するであろう。
セミナーをしたければ、まずはやってみる。そして「餅は餅屋」と言うように、セミナー業のおける日本の第一人者の言うこと、本書を傍らにおいて進んでみるのもよし。
とにかく本書一冊で、「セミナー業」の何たるかがよくわかるし、すでにセミナーをやっている人にとっても学びは決して少なくない
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