「道の先まで行ってやれ」石田ゆうすけ著

自転車で世界一周をした石田ゆうすけさんの日本一周旅行記。世界一周旅行記もその続編もたいへん面白かったので本書も期待して読んだ。

確かに石田節発揮で面白いのだが、やっぱり「世界一周」のスケールに比べると見劣り(読み劣り)するのは仕方ないか。

ただ、本書の実質的なテーマは「食べ物」でもあるため、地方の食べ物に興味のある私としては、その点で共感しながら読むことができた。とにかく食べてばかりいる。ラーメンもうどんも梯子して。

私自身もいつかは自転車で日本を縦断したいと思っているだけに、楽しい気分でイメージングができてよかった。

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道の先まで行ってやれ!―自転車で、飲んで笑って、涙する旅/石田 ゆうすけ

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人生を変える100日ブログ :32日目


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「幸せテクニック」津留晃一著

一般の書店には流通していない、ある意味、秘蔵的な一冊。まさに知る人ぞ知る「願望実現」のテクニック集である。

具体的な狙いとしては、いわうる「浄化(クレンジング)」に焦点を当てており、インナーチャイルド、NLP、ホオポノポノの主旨とも重なる部分も多いが、直接的に近いのはNLP(神経言語プログラム)であろう。

例えばわかりやすいセッションとしては「M2」なるテクニックが紹介されているが、NLPで言う「サブモダリティ」「6ステップリフレーミング」「スウィッシュパターン」などを統合したようなテクニックである。しかし、それらよりもより実践的であり、左脳的にも納得のいくやり方である。とりわけ、巻末のセッション風景はクライアントが次々と浄化されてく様が驚くほどよくわかるようになっている。

本書で紹介されるテクニックのほとんどが「浄化」にスポットが当てられているが、実際にはそれを説明するまでの「哲学」が極めて示唆に富んでいる。

そもそも「浄化」しなければならない対象は日常、常に起こっていることであり、それはまるでパブロフの犬のように条件と反応を結び付けている(いわゆるアンカリング)。そして多くは「役に立たない条件」と化している。それを解きほぐす方法が「質問」であるが、決して頭で回答を探してはならない。質問することで「自然浄化」されるのを待てばいいのだが、実際、3~5分で浄化されると言われ、その通りだと思われる。

そしてそもそも私たちの世界は幻想(想念)であり、存在するのは「今、ここ」だけであると指摘する。本書で紹介されているテクニック(NLPで言うところのスウィッシュパターンだが)を実践することで、何時間も坐禅を組んで得られる境地がものの数分で得られることに驚かされる。

私たちの世界を作っている大本が思考であり自我である。その思考なり自我に身体(無意識)が振り回されすぎているため、そのような条件反射を断ちきるには、まさに「身体(肉体)」に意識を向けることが重要であり、NLPではサブモダリティと呼んでいるものがそうであろう。

実は私自身、本書を3~4年前に一度読んでいたのだが、その時はさっぱり理解できず、ワークも実践しようとしなかった。しかし今はNLPに関する正確な知識があるおかげで、本書ので言われていることのすべてが手に取るように理解できる。正直、本書は「本物」である。素直に実践してみればその効果は歴然であろう。

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人生を変える100日ブログ :31日目


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「聞き手を熱狂させる戦略的話術」二階堂忠春・田中千尋著

「オバマに学ぶNLPプレゼンテーション」とサブタイトルにある通り、本書はNLPのスキルを活用したプレゼン技法に関する指南書である。

私が言うのもおこがましい話ではあるが、非常によく出来た本だと感じた。

プレゼン技法を軸として、随所随所にNLPのスキルを挟み込み、NLPの初学者にとっても好都合な入門書となっている。

第一章では「アウトカムの設定」として、具体的な質問に答えながら、プレゼンの骨子を作っていく。

第二章では聞き手に言葉をスムーズに伝えるための「ラポール」の構築法に焦点を合わせる。

第三章では「代表システム(表象システム)」と「メタファー」で伝えたい話の臨場感を形成する。

第四章では「ミルトンモデル」を活用して、潜在意識にメッセージを送り込む言葉の使い方をマスターする。

第五章でも「ミルトンモデル」がテーマとなっているが、興味深いのは「ネストループ」を正面から取り上げたことであろうか。「ネストループ」は特定のメッセージを送り込むために、いくつかの別々の話を挿入しながら、最後には最初の話へときちんと着地させる高度な技法である。

もちろん達者なプレゼンテーターは無意識的にやっていることだが、その「カラクリ」をきちんと示しているところには目から鱗が落ちる人もいるだろう。

第六章では「アンカリング」によって聞き手に強い印象を与える技法を紹介する。

第七章では「ニューロ・ロジカルレベル」や「未来ペーシング」などを活用しながら聞き手に対する影響力を最大化する。

また各章にはそれぞれのスキルの解説がしてあり、初学者にも易しい構成になっている。そして最後にはオバマ大統領のスピーチに対するNLP的分析が施されてあり興味深い。

NLPの入門書として稀にみる良書だと言えよう。

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聞き手を熱狂させる!戦略的話術~オバマに学ぶNLPプレゼンテーション~/二階堂 忠春
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人生を変える100日ブログ :30日目



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「ひらめき脳」茂木健一郎著

極めて示唆に富む一冊だった。

「ひらめき」のメカニズムを「脳科学」の観点から論理的に説明しており、よくわからない「直感」や「ひらめき」のようなものに再現性があることを理解することができた。

まず、「ひらめき」とは「ど忘れ」と同じメカニズムであると言う。それは言い換えると、脳に「空白」ができた状態。

脳の神経細胞とは非常に面白い性格を持つようで、意識の命令に従って動くものではなく、自発的に動いており、脳に空白ができると勝手にそれを埋めようと動き出すのだと言う。

その空白を埋める動きこそが「ひらめき」の元であり、著者は脳の空白こそが人生であると言う。脳に空白がある限り、人はいくらでも創造的いられるのであろう。

さらに人の創造力は「体験×意欲」で決まるといい、一般的に年を取れば取るほど意欲は低下すると言われるが、体験の絶対量は年長であるほど多い。と言うことは、意欲のある年寄りは最強と言うことになる。

例えばノーベル賞受賞者などは、まさに一瞬の「ひらめき」によってその研究が花開くわけだが、常に意欲と目的意識を持って研究をし続けなければならない。しかしそのような準備をすることで、突然の「ひらめき」がやってきて人生や世の中をひっくり返すこともある。

それをセレンディピティと言うのだが、偶然としか見えないようなセレンディピティでさえ、脳のメカニズムによって説明されるのである。そして大きな「ひらめき」が起こる環境とはリラックスであると付け加える。

要するに脳は割と自発的であって、ある程度の指令を下すだけで自然と考え答えを導いてくれるものらしい。主人たる意識はリラックスしておけばいい。

ただし、リラックスのためには緊張も必要であり、やはり普段からの努力(緊張)は大切なのである。ともあれ、「ひらめき」のメカニズムを知ることで、今よりももっと「脳」にお任せすることができ、それはそれで人生にもゆとりができるのではないだろうか。

そしてある時、脳はとてつもなく大きな仕事をすることがある。ロマンがあるではないか。

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ひらめき脳 (新潮新書)/茂木 健一郎

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人生を変える100日ブログ :29日目


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「ラダックの風息 空の果てで暮らした日々」山本高樹著

「小チベット」と呼ばれる北インドの高地ラダックに対する個人的な思い入れは強い。

2005年5月に単身訪れた際、劇的な体験をしたからだ。レーの丘の上で最初の悟りを開いた。

それ以来、いつもラダックは心のどこかにあり、その情景を思い出しては、ひとり感慨にふけるのである。

本書はそんなラダックの情景を素晴らしい写真と文章でつづっており、見ているだけで心が晴れてくるようだ。

本書は著者によるラダック滞在記であり、ラダック語をマスターしていることもあり、かなり深くラダックの生活にも触れている。

それでいて、文章と写真が素晴らしいのだから言うことない。

とりわけラダックのさらなる秘境たる「ザンスカール」へのトレッキング紀行は極めて興味深い。

一人の農夫と三頭のロバと歩く。めったにできる体験でないだけに、その文章と写真と共にハラハラしながら読み進めた。

時には道なき道を進み、断崖絶壁の細い道を命からがらに突き進む。

最後に目的地としている「プクタル・ゴンパ」に到着した時は、その美しさと共に息をのむ思いをした。

まことに筆舌に尽くしがたい美しさだ。この写真一枚だけでも何時間も眺めていられるし、いつか行ってみたいものだ。

さらに著者は冬のラダックトレッキングにも挑戦している。

氷の張った湖を歩くさまは感動的でさえある。同じ地球上とは思えない。

きっといつの日か、このラダックを歩いてみたい。

ずっと手元に置いておきたい、私にとって宝物のような一冊である。

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ラダックの風息 空の果てで暮らした日々 (P‐Vine BOOKs)/山本高樹
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人生を変える100日ブログ :28日目


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