こんばんは、石田久二です。今日は朝から、件の「予言ブログ」が熱かったです(笑)
ま、正直言って、あの手の予言ブログは今まで何度も見てきました。特に震災後。震災前で印象に残っているのは、2年ほど前の9月。大阪市で阪神大震災級の地震が来るから警戒しろ、、、って予言。結局、その日は何も起らず、翌日だかに、東北地方で震度2~3の地震がありました。
物的被害は多少はあったかもしれませんが、人的被害はなし。その手の地震は東北地方では日常茶飯事。しかしその地震エリアに「大崎市」があったから大変。予言ビリーバーは「祈り」のよって「大阪市」から「大崎市」にずらすことができた。被害もずっと少なく。みたいに騒いでいました。
ずらされた方はたまったものじゃありません。その手の話は震災前からあったし、震災後は雨後の竹の子のように乱立しています。ま、いつかは何かが当たるでしょから、その時に当てることができた人には「教祖」のイスが与えられるわけです。
それはともかく、件の予言ブログを見ていても、実は他人事とは感じられない部分がありました。
「8月12日にかくかくしかじかの大震災が起る」
てな話を、巧みな文章によってぐいぐい読ませ、読み手はまるで目の前にその光景が広がるか錯覚を得るわけです。中にはきっとパニック症を引き起こした人もいることでしょう。
ただ、普通ならここで「とんでもない話だ」となるところなんでしょうが、ブログのコメントを見ていると、驚くべき声が上がっているのです。
「教えてくださって、ありがとうございます」
「素晴らしいお役目を与えられているのですね」
「勇気を出して伝えて下さっていることに感謝しています」
などなど。しかし、そのような声を聞いていると、まるで自分のことのように、ふと思い出されます。そんな個人的な話を書きたいと思います。
私がいわゆるスピリチュアルなる世界を知ったのは2004年のこと。その時、スピリチュアルメンターと呼ばせて頂いている、とある方と非常に懇意にさせて頂いておりました。当時はまだ、スピリチュアルも、精神世界も、オカルトも知らない初心な時期。
元々は宇宙の話とか好きだったので、そのような「目に見えない話」を受け入れるのにさほど抵抗はなく、会うたびに興味深い話を聞かせて頂くことに興奮していました。その方はいわゆる「チャネリング」ができる人で、人の様々な「目に見えない情報」を伝えることをされていました。
それこそ過去世の情報から、ソウルメイト、ツインソウル、ちょっとしたメンタルアドバイスまで、すごく説得力ある話し方で伝えて頂けるので、私を含む多くの人に絶大なる信頼を得ていました。
しかし、徐々に妙な違和感を感じ始めたのです。例えば突然、夜中の1時頃に電話がかかってきて、「明日お出かけするでしょ、気をつけてね」などと布団を剥がされるようなメッセージを投げかけてくるのです。信頼している方だっただけに、当然、心情は穏やかではありません。
「どうすればいいのですか?」と聞くと、「今、私が伝えてあげたから大丈夫だと思うけど、気をつけてね」と言われます。そして「ありがとうございます」と言って、再び布団をかぶります。翌日、確かに「お出かけ」はしたのですが、特に何かが起ったわけではありません。
そしてその日、報告をします。
「何も起りませんでした、○○さんおかげです、ありがとうございます」
そのようなことが何度もありました。しかしどうでしょう。そんなことが続くと、その方の、特に夜中にかかってくる電話を取るのが怖くなってきたのです。もちろん毎回をそのようなチャネリングをするわけじゃありませんが、その方専用の「着信音」が「恐怖」へと変換されていることに気がついたのです。
そして完全に「恐怖」によってコントロールされているため、その方の提案はすべて受け入れなければなりません。もちろん「自分の意思」で受けている形ではあるのですが、すでにコントロールされている状況ですので、「自分の意思」など会ってないようなものでした。
その方との密なお付き合いは、結局、3~4年ばかり続いたと思うのですが、段々と「このままじゃ、オレは一生、あの人の奴隷になってしまう」と思い、改めて「自分の意思」で、その人とキョリを取るようにしていきました。
詳しい話はプライバシーにもかかわりますので省きますが、今ではもう完全に絶縁状態であり、改めて「自分の人生」を生きている実感を得ています。
これは「予言ブログ」も同じ構造です。根拠など何もないのですが、一方的に「恐怖心」をくすぐられる情報を聞かされると、特に311の大震災後ですから、正常な判断能力が低下してしまい、場合によってはそのような情報の発信者に依存するようになるのです。
ですので、その発信者の言うことを盲目的に信じてしまい、どんなにネガティブな情報であっても「ありがとうございます」となぜか感謝までしてしまう。どうでしょう。例えば他人から「あなた、明日交通事故にあいますよ」と言われて、「ありがとうございます」と感謝できるでしょうか。普通なら言えないでしょう。
だけど「予言ブログ」の類は、「なぜ、人は「予言」に振り回されるのか」にも書いたように、理性的判断を超えた「説得力」を持つようになるのです。
そして「恐怖心」によって完全にコントロールされてしまい、あとは何を聞いてもただ、「ありがとうございます」と感謝するしかなくなる。何も起らなかったら「おかげさまで」、何かが起ったら盲信度が倍化するだけ。非常に危険なスパイラルに陥るわけです。
私自身がかつて「恐怖心」によってコントロールされる経験があっただけに、この手の「予言ブログ」を見ると、どうしても看過できなくなるのです。でもしばらくは、、、自らの経験におとしまえをつける上でも、勇気を出して、真実の情報を発信していきたいと思っています。
石田久二(いしだひさつぐ)
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