独立奮闘記(11) ~実現くん~ (2006)

2006年の主な行動はと言えば、オフ会による全国行脚、そしてNLP(神経言語プログラム)と100人コーチングでした。

あいかわらず「宇宙となかよし」は毎日更新しながら、とにかく、模索、模索の毎日。

その頃から徐々に「スピテク」にも興味を示さなくなり、と言うか、そんなのはおやつ代にもならないことを、ようやく悟り、より地に足付けた方向へと進むようになるのです。

そう言えば、2006年のオフ会行脚を通して、集まる人たちの「心のメンター」なる存在がありました。

それは「実現くん」というブログです。

まさに「スピテク」を実践することで、半年で月収が30万円から1000万円になったと自称する人の、情報ブログのような感じでした。

私も一時期、夢中になりました。

言ってみれば、「スピ系願望実現ブログ」の走りのようなもので、そこでシェアされる情報の魅力は、何といってもすぐに簡単に実践できるということ。

例えば、

・口角を上げると運が良くなる

・なんかわからないけど、上手くっていると言えば、うまくいく

・津留晃一さんや安田隆さんのノウハウでクレンジング

・インサイトCDやヘミシンクの紹介

・ディーパック・チョプラの願望実現

など、私が今思いだせるのはこの程度。NLPの紹介もあったように思います。

魅力的な文章や情報提供とともに、本やグッズの紹介も多く、そこから買い物をした人も少なくないでしょう。

しかし、その「実現くん」のブログは突然、閉鎖されました。

理由はわかりません。

ブログでは、ノウハウを出し尽くしたからだと書かれていましたが、それとは別の理由があったことも容易に推測できます。

ともかく、「実現くん」のブログは、世の多くの「ラクして成功したい教」の信者を虜にしました。

私もその一人でした。

それだけにある日突然の「ブログを辞めます」発言は、スピ系ブロガーの間でも波紋が広がりました。

しばらくはブログも残っていたのですが、その半年後くらいに、突然、「消します」の発言とともに消されました。

しかし、今はそのブログがまるまるコピーされ、ミラーサイトとしてすべて読めるようになっています。

しかし、あれほど信者をつくった「実現くん」ですが、結局、その信者の中で本当に成功した人を、少なくとも私は知りません。

「実現くん」の騒動から言えることは、まず、世の多くの人はやっぱり「ラクして成功したい」と思っており、その人たちをターゲットにすれば、簡単に「人気」など獲得できると言うこと。

成功には鉄則があります。

それは「原因」がそのまま「結果」となって現れるということ。

口角を上げることは決して悪いことではありません。

下がっているより100倍ましでしょう。

しかし「口角を上げる」ことで得られる結果は、もう誰もが実証済みじゃないでしょうか。

それ「だけ」で人生が逆転するようなことは決してなく、「望ましい結果」を得たいのであれば、それに見合った具体的な「行動」をしなければならないと言う、至極当然な「法則」があるだけなのです。

話は変わりますが、世の中には奇妙なセミナーや講演会がいたるところで開催されています。

その中で川口さんという男性の主催する会があり、私も2回ほど参加してみました。

単純な私は、その講演会のことをブログでレポートしました。

その会では不思議なことが多く、例えば「その会に参加しただけで、預金通帳に一億円が振り込まれた」なんて話も紹介され、私も律儀にブログでレポートしてしまいました。

すると、私の紹介で、全国の読者さんが何人も川口さんの会に参加されたのですが(その会は紹介制)、中にはこんな質問をメールでよこしてくる人もいました。

「いつになったら、一億円振り込まれるのですか?」

さすがの私も、「知るか!ボケ!」とまでは言わないまでも、ちょっと危険を感じてしまいました。

このような考えをする日本は、、、いったいどうなっているのだろうか、と。

姑息かもしれませんが、川口さんの会のレポートは一年後には削除しました。

私が自分のブログ記事を後から削除したケースは3回しかありません。

その一つがそれだったのです。

確かに川口さんの会で言われていることは、あながち「ウソ」とまでは言いません。

しかし、それにはそれなりに理由があって、私の関心はその理由に向かうようになるのです。

そして一つ結論が得られました。

つまり、世の中、、、、

すべて「思い込み」だ~~~!!

ってこと。

一億円が振り込まれるなどは極端な話でしょうが(おそらく何かの思い違い)、不思議なことがあると思い込んでいれば、その人の周りのことはことごとく「不思議」だらけになる。

実際、壁に「点」が三つあるだけで、「両目・鼻」に見えて、それを「幽霊」だと思い込む人もいるのだから。

しかしこの思い込みは、時としてプラスに作用することもあります。

川口さんの会でも、会に参加した直後から、営業の契約率が上がったなどの報告がありましたが、これも一種の思い込みと言うか、プラシーボ効果。クーエメソッドの一つ。

会に参加したら運が良くなる。

そんなのは事実であろうがなかろうがどうでもいい。

その人が「事実」であると、思い込んでいれば、それは「事実」になるのです。

願望を実現することにおいても、その人が強く思い込めば、それは早晩現実化する。

できると思えばできるし、治ると思えば治る。

人生を決めるのは思い込みであり、言い換えると「信念」でしかなかったのです。

では、どうすれば思い込めるのか。

同じ情報を得ながらにして、思い込める人とそうでない人の違いはなにか。

それはまぎれもなく「行動」にしかないという結論になったのです。

ブライアン・トレーシーの本に書いてあったと思うのですが、ある男性が、名のある占い師から、

「あなたはナポレオン・ボナパルトの生まれ変わりだ」

と言われました。

その男性は無学であり、ナポレオンがどんな人かも知らずに、素直に調べたそうです。

すると大した人物だと言うことで、ナポレオンに関する書物を読みあさり、自分はナポレオンの化身であるというセルフイメージ、つまり「思い込み」を獲得したのです。

その男性は大成功しました。

ここで得られる教訓は、その男性は確かに単純だったかもしれません。

しかし、それであったとしても、その男性は「行動」したのです。

行動したから成功した。

まさに「宇宙の法則」のままを実証したに過ぎないのです。

「実現くん」のブログで素晴らしい情報を手にした。

しかし、その多くの信者が一つだけ、徹底的に「実現くん」の教えを守らなかったことがあります。

それは、実現くん自身、月収を1000万円にするのに、死に物狂いで「行動した」と書いてあり、まさにその点に関してのみ、多くの信者は無視し続けたのです。

その意味で、「実現くん」は最後に、私にの元に、非常に価値ある教訓を残して去って行ったわけなのです。


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独立奮闘記(10) ~ブログランキング~ (2006)

全国行脚。

その当時、ブログ「宇宙となかよし」の一日のアクセスは300~500くらいでした。

人気ブログランキング「哲学・思想」部門でも、常にベスト10に入っており、異色のスピ系ブログとして注目を浴びつつある時期でした。

ちなみにその頃の「哲学・思想」部門は、今考えてもそうそうたる顔ぶれがそろっていました。

リンクは省略しますが、覚えている範囲で言うと、、、

・「鏡の法則」の野口嘉則さん

・「数字占い」のはづき虹映さん

・「いまここ塾」の阿部敏郎さん

・「あの世に聞いた、この世の仕組み」の雲黒斎さん

・「おなすインフォメーション」のおなすさん

・潜在意識のヨーコさん

・お笑いスピのぐるぐるさん

・スピ批判のヒトシさん

などなど。

このうち、野口さん、はづきさん、阿部さん、黒斎さんは、今ではベストセラー作家として活躍中。

私も一応、本を出版して、アマゾン総合一位など、そこそこの売れ行き。

人気ブログランキング「哲学・思想」部門は、今考えると、出版・ベストセラーへの登竜門のような役割があったようです。

ただ、この段階では本の出版など夢にも思えませんでした。

それは阿部さんや黒斎さんの同様だったようです、、、と言うか、この2人はブログは開始したばかりで、ランキングに参加したと同時に、一気に上位に駆け上ったのを覚えています。

私はと言うと、このランキングでは常に8位前後。上位の壁は厚かった。

そしてその頃から、私も「本名+顔出し」をするようになり、会社を辞めて一年になりますが、もはやサラリーマンには戻れない状況に追い込まれました(追い込みました)。

その頃の生活を支えていたのは、アレ だけ。

ですが、5月の大阪オフ会が楽しくて、その後は、東京、福岡、名古屋などでも開催。

主に「宇宙となかよし」の読者さんと会うのですが、どの会場でも大盛況。

こんなに楽しい世界があったとは。

しかし、まだまだ自分は今後、どのようにして生きていくべきか、自分は何がやりたいのか、常に不安でいっぱいだったことも正直に告白します。

ですが、そのオフ会を通して、その後の私の運命を決定づける、貴重な出会いがありました。


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独立奮闘記(9) ~全国行脚が始まる~ (2006)

2月の急場をしのいで、4月には晴れて「100日滝行」が満行。

感無量でした。

人生には「信念」が大切。

では、どうすればその「信念」をインストールすることとができるのか?

一番の方法は「退路を断つ」ことですが、いきなり「会社辞めろ」と言うのも確かに酷。

ですので、その手前で自らの「信念」をまずは試してみるステップがあってもいい。

それが私の提案する「期間限定法」というやり方です。

まず期間を決めます。

キリがいいのが、21日間。

習慣は21日間で作られ、21日間で破られる」という古い格言があるそうです。

あなたの人生を変える催眠療法―リンダ・ローズ博士の「潜在意識」活用マニュアル/リンダ・ジョイ ローズ より)

なぜ「21日間」なのかは、ここでは考えないとして、とりあえず素直に「21日間」を設定します。

その間に少なくとも一つ、今までやったことがないことを決めます。

それは行動でもいいし、何かを断つでもいい。

例えば、

・酒を飲まない

・タバコを吸わない

・お菓子を食べない

・毎日腕立て100回する

・毎日一時間の瞑想をする

・毎日10人に「ありがとう」を言う

・毎日名刺を100枚配るまで帰社しない

・毎日10キロのウォーキングをする

・ネットサーフィンをしない

・カフェインを飲まない

・毎日ブログを書く

・願いを紙に書く

・Hしない

など。
私がおススメするのは「行動+禁止」を一つ設けること。
その際、自らに負荷を与えるものであれば、あるほどいいのですが、「21日間寝ない」などは現実的じゃないので、その辺のさじ加減は各自で考えるところです。
「できそうだ」ではなく、「ちょっときついかな」くらいの方がいいでしょう。
私にとって言えば、毎日の滝行は「できそうだ」と「ちょっときついかな」の間くらいでしたが、H禁止は「かなりきついかな」の部類に入るものでした。
しかし、最初の「21日行」ではそれを貫徹し、翌年の「100日行」も見事に満行。
するとなぜか「奇跡」が起こるのです。
考えてみれば当然のこと。
「今までと違うこと」をするのですから。
世の中には「今までと同じこと」をしながら「違う結果」を求める人があまりにも多いのですが、そのような結果を手にすることはまずありません。
だとすれば「今までと違うこと」をすればいいだけ。
ならば「違う結果」が得られる。
それが「原因と結果の法則」であり「宇宙の法則」なのですから。
ですので、フリーランスであれ、サラリーマンであれ、時代は刻々と変化している中、「今までと同じこと」ばかりしているのではダメ。
常に「今までと違うこと」を求め続ける必要があるのです。
その一種の「予行演習」として、「21日間」があると私は考えています。
話を進めますが、「100日滝行」を満行してから、私の身に、大きく2つの変化がありました。
一つが「コーチングの有料化」であり、もう一つが「全国行脚のスタート」です。
まず、コーチングについてですが、コーチングとの出会いは2005年の1月。
知人から一般の市民講座のお誘いを受けたこと。
しかし、ある意味、まともに勉強したのは、その時ばかりで、いわゆる資格も持ってなければ、コースに通ったこともありませんでした。
ですが、何かやってみたいと思い、2005年10月から「無料コーチング」なるものを開始したのです。
結局、半年で20人ばかりが私のコーチングを受けたのですが、徐々に「無料」であることへの無理が生じてきます。
それは私自身と言うより、周囲の声として。
価値あるものを提供しているのだから、報酬を受け取って当然。それを受け取らないのは、責任逃れではないか。
そのような声を頂いたり、中には私のコーチングが有料化するのを待ってから受けたいとおっしゃる方もいらっしゃいました。
そこで2006年4月からコーチングの有料化に踏み切ったのですが、正直、初めてコーチングフィーが振り込まれた時、それを見て心が震えました。泣きました。
なぜならそれは、私にとってみれば、人生のコペルニクス的転回に等しいことだから。
つまり、それまでは会社から給料をもらったり、何か商品を売ることで生計を立てていたのが、コーチングになると、商品はそのまま「私自身」だからです。
つまり「私自身」そのものに「価値」が与えられた、その瞬間を見た時、目の前の何かがガラガラと音を立てて変化していきました。
二つ目の「全国行脚のスタート」ですが、いわゆるブロガーの集いのようなものが始まったのです。
まずは5月の大阪。
全国的に有名な人気ブロガーや、その人の周辺に集うブロガーが、一同の大阪に集まって、オフ会を開いたのです。
これは非常に感動的に楽しい会でした。
これはまさに、後年の「セミナーによる全国行脚」を予見させるものだったと言えるでしょう。
ネットワークビジネスを誘った知人の「全国を周ろう」と言う言葉が、別の形で実現する。
そんな前兆がここにありました。


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「幸運を呼ぶサイエンス」松田綾子著

 若くして実業界で成功した松田綾子氏によるちょっと斬新な成功本。

 昨今「引き寄せの法則」をはじめとする多くの自己啓発書に登場する「量子力学」、それと「成功」との関係をわかりやすく解説している。

 「成功に偶然はない」とはよく言われるが、それをより科学的に解明しようとしている。

 事実、著者の松田氏は、偶然とは考えられないような、強運にいくつも恵まれている。

 第一章の「私が強運を引き寄せることができる理由」の中で、著者の信じられないようなエピソードがいくつも紹介される。

 意識の使い方で強運を引き寄せることができる。そしてそれは「科学」である。確かにそう考えた方が納得がいく。

 本書の内容を一言で言うと、今流行りの「引き寄せの法則」である。

 流行る以前からここまでわかりやすく「法則」を解明した本はあまりない。

 それをなるべく「科学的」に説明するために、糸口として「量子力学」を援用する。

 しかし松田氏は物理学については、専門家に学んだことはあるにせよ、基本的には「素人」である。

 だが、素人だからこそ、細かい理論的裏付けや整合性にとらわれない、大胆な考え方を提示することができるものだ。

 本書の前半は「幸運を呼ぶ」ための科学的根拠となる「量子力学」について、わかりやすく説明している。

 難しい「量子力学」の理論を非常にわかりやすく解説できるのも才能かもしれない。

 そしてその理論が後半の「引き寄せの法則」へと結びつくのだが、最終的に言ってしまえば、すべては波動であるので、いい想い、いい言葉を発すればいい結果が引き寄せられ、逆に悪い想いや言葉には悪い結果が引き寄せられるというところに行き着く。

 著者の言葉を借りれば、

「いいことが起こるたびに、身体の波動を高め、悪いことが起これば、じっと身をひそめておく、という習慣をつければ、波動の強いものどうしが高めあい、弱いものは打ち消されるわけですから、全体的に見れば、運はどんどんよくなっていきます。」

ということだ。

 「成功に偶然はない」という格言をできる限り「科学」としてとらえ、その試み自体は成功かどうかは判断できないが、少なくとも、何がしかの腑に落ちる感覚をつかむことができると言う点で、本書は一読に値する。

幸運を呼びこむサイエンス/松田綾子
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「すごい実行力」石田淳著

 三日で結果を出す。極論に聞こえるが、もちろんそうではなく、非常に常識的な見解である。

 もちろん「結果」を望ましい「成功」と考えるのは、極論であろうが、変化を起こすと言う意味では、決して言いすぎではない。

 本書は「行動科学マネジメント」という耳慣れないノウハウにもとづいた、タイトル通り「実行力」を高めるための本である。

 誰もがいち早く「結果」を手にしたいとは思うだろう。

 しかしそれは「行動」の結果であり、何もせずに望ましい「結果」を手に入れることは難しい。

 本書の特徴はあくまで「行動」にフォーカスすることで、「結果」についてはそこまで拘るものではないとする。

 つまり正しい方法で「行動」さえきちんと続けてれば、望ましい「結果」は自ずと追従するということだ。

 その継続した「行動」のためのコツを紹介するのが、本書の主だった役目である。

 例えば「実行力」をアップするには、行動したくなる「動機」が必要である。

 「家族との時間を増やしたい」という動機があれば、無駄を省くという行動が結びつくように。

 しかしその「動機」が明確でない場合はどうすればいいのか。簡単な話であり、その「動機」を作ればいいのである。

 その方法の一つとして、「行動」に対する測定をする。

 例えば行動すればチェックリストに丸を付け、その丸の数を増やしていく。

 これも立派な行動の動機である。できる営業マンは契約数ではなく訪問数にこだわると言う。つまり訪問数を増やすこと。これも立派な行動の動機である。

 このように本書は「成功」「結果」の元となる「行動」の力を強化するための、ノウハウが事細かに紹介されてあり、確かに読むだけで「実行力」はアップするかもしれない。

 現に私のことで言えれば、本書を読んで「行動チェックリスト」を作るようになったが、確かにこれで自らの行動様式が一目瞭然となり、行動の管理や反省がしやすくなった。

 まさしく「行動マネジメント」である。

 まずは「結果」ではなく「行動」にフォーカスする。すると望ましい「結果」は必然的についてくるのである。

 本書は500円の文庫であり、値段の割には内容が恐ろしく濃い。

 やりたいという気持ちはあるんだけど、なかなか行動が伴わない、、と悩む人は、ともあれ一読を勧めたい。

すごい「実行力」 (知的生きかた文庫)/石田 淳
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