100日の四度加行と滝行を終えて見えたのは、二つのことだ。ひとつは、AIによって「考えたことがそのまま形になる」時代が本当に来たということ。もうひとつは、算命学の「天中殺」は災いではなく、天に最も近づける2年間だということ。以下、その両輪を、図を交えて整理する。
この100日間 ── 三段階
この100日は、大きく三段階に分かれる。ヒンドゥーの三神になぞらえるなら、破壊(シヴァ)=苦悩の1ヶ月、調和(ヴィシュヌ)=修行と算命学への没頭、統合(ブラウマ)=AIによる創作の爆発だ。壊し、整え、束ねる ── その順に進んだ。
得度と四度加行
4月に得度し、四度加行に入った。系譜のうえに正式に位置づけられる阿闍梨の資格を得た形である。四度加行にはまず十八道があり、これは十八の御真言と印によって仏様を迎えに行き、御接待する作法だ。結界を張り、身を清め、道場を掃除し、車でお迎えに行き、閼伽(あか)の水で足を清めていただく。その延長に金剛界・胎蔵界の曼荼羅があり、最後に護摩を焚く。護摩はマンションでは焚けないが、焚けないなりに火柱が立っているさまを観想しなければ意味がない。仏様が本当に来ていることを想い描く行である。
苦悩から解脱へ ── 中道と空
修行中の葛藤を抱えて車を走らせていたとき、たまたま流れてきたのが、京都で真言律宗の寺を開くある僧侶の対話だった。そこから思考が一気にほどけた。要点は「中道」と「空」である。
上座部仏教と大乗仏教
上座部仏教(かつて小乗仏教と呼ばれた)は、托鉢・剃髪・禁欲を旨とし、自分が悟ることを目指す。大乗仏教は大きな乗り物にみなで乗り、他人も悟らせることを中心に置く。
「右」は実体として存在しない
一般に中道は「苦と楽の真ん中を取る」と理解される。だが大乗仏教はここから一歩進む。そもそも「右」は実体として存在するのか。右手が右手であるのは、左手があるからだ。右は左との関係のなかで初めて意味を帯びる。この関係を仏教では「縁」と呼ぶ。哲学でいえば「関係」の反対語は「実体」であり、多くの人は「関係など存在せず、実体がある」と思い込んでいる。右が実体として存在しないなら、あるのは空だ。それでも形としては現れる。ゆえに色即是空・空即是色である。
この見方を苦しみに当てはめれば、「不快でない」という世界があるから「不快」が成り立つにすぎない。人はその不快のほうを選んでいるだけだ ── そう捉えた瞬間に、迷いは消える。そして残るのは、これまでの延長線上をやればよいという結論だった。人の心を軽くし、悟りへ導く。それこそがお釈迦様や弘法大師の営みそのものだからである。
AI ── 生産性が爆発した1ヶ月
10秒でホームページができる
ホームページ制作は、これまで外注が常だった。だが外注には金と時間がかかり、どこかで妥協して、納得しないものを世に出すことになりやすい。ところが今は、対話型AIに「ホームページを作りたい」と伝えるだけで、HTMLファイルが10秒で生成される。過去のやり取りに含まれた情報(旅・音楽・思想など)を踏まえ、たたき台が一瞬で立ち上がる。あとは「ここを外す」「これを足す」と指示するだけで仕上がっていく。
アプリを量産できる
同じ要領で、この1ヶ月に20〜30個のアプリを作った。主なものは以下のとおりである。
| アプリ | 内容 |
|---|---|
| 命式ツール | 生年月日から陰占三柱・天中殺・陽占を表示。さらに鑑定用プロンプトまで自動生成され、貼れば長文の鑑定が出る |
| 前世リーディング | 算命学のロジックに基づき「前世でやり残したこと」を示す |
| 天使を派遣します | 21日間、毎日ハードルの低いタスクを届ける。21日目に大天使が登場 |
| 世界線ジャンプ | 二重スリット実験・シュレーディンガーの猫の解説を挟んで「ジャンプ」を体感する |
| 富貴八法 | 目標達成の8ステップ。解説動画の文字起こしを渡すだけで生成された |
ただし前提がある。AIを教育できるだけの専門知識がなければ、出力の正誤を判断できない。専門性があってこそ、AIは強力な道具になる。
有識者3人の頭脳をAIに入れる
未来を見通していると思われる有識者3人(実業家/クリエイター/元・大手ソフト会社の技術者)の思考を、AIに読み込ませた。方法は単純で、それぞれ2年以上購読している有料メルマガのアーカイブを一括で流し込む。そのうえで3人を統合した頭脳に、2040年までの見取り図を作らせる。未来予測は、地震のように不可能なものもあれば、天気や日食のように過去のデータの積み重ねで見通せるものもある。後者に賭ける試みである。
情報の真贋 ── 「AIで倍になる」の顛末
2018年、ある集まりで「AIでトレードをしている。システムに40万円、1年で倍になる」と持ちかけられ、投じた。結果は、相手が連絡を絶ち、40万円は消えた。周囲で語られる「6億円分のビットコイン」といった大きな話に触れ、金銭感覚が麻痺していたのである。
一方で、確かと言える情報も存在する。ある知人は高額なプログラムに通い、そこで2015年に「AI半導体大手の株を買え」という助言を得ていた。「確かな情報」は、あるにはある。だが玉石混交だ。「王族とつながっている」といった触れ込みに飛びつけば、たいてい嘘である。浮かれて動かないことが肝心だ。
15年サイクルと 2026→2040 の見取り図
テクノロジーは15年で入れ替わる
ひとつの傍証がある。ある大物経営者が「来る」と全振りしたもの ── インターネット、iPhone ── は、周囲の懐疑をよそに、いずれも来た。仮想通貨・メタバース・NFTには積極的に発言せず、それらは根付いていない。そしていま、その人物は引退を撤回してAI企業に出資している。逆に、著名な論客らが30億円を投じた音声アプリ会社は半年で潰れた。誰であれ失敗する。要は打席に多く立ち、10本に1本当たればよい。そのコストが、いまゼロになった。
2026〜2040 の見取り図
AIに代替できない5つ
ある表現者の整理が示唆に富む。AIに代替できないものは5つあり、これに紐づかない仕事は消えていくという。
「フロー」から「ストック」へ
これまでのSNSはフロー型だった。しかしこれからは、その人が何者かというバックグラウンドが見えないと信頼されない。鍵は信頼であり、それを可視化する「自分のホームページ」が要る。かつて「一人一ブログの時代が来る」と語ったときは懐疑されたが、結局みなが何らかの形で発信するようになった。同じ転換が、いま起きようとしている。
60年・12年 ── 陰陽五行のサイクル
捉えるべきサイクルは3つある ── 60年(暦)/15年(世の中)/12年(個人)。うち2年が天中殺だ。算命学は日本では60年ほど前に成立したが、その土台となる陰陽五行説は4000年前にさかのぼる。
五行(木・火・土・金・水)には、互いを生む相生と、互いを剋す相剋がある。だがそこに良し悪しはない。心地よい相手ばかり揃えれば甘やかされ、「剋す」相手がいてこそ人は育つのである。
十干十二支と六十花甲子
十干(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸=10)と十二支(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥=12)はセットで「干支(えと)」である。一巡するのが60年=六十花甲子、これが還暦だ。
| 五行 | 十二支 | メモ |
|---|---|---|
| 水 | 亥・子・丑 | 丑・辰・未・戌は「土用」=季節の変わり目 |
| 木 | 寅・卯・辰 | |
| 火 | 巳・午・未 | |
| 金 | 申・酉・戌 |
土用の丑の日もこの理屈で説明できる。真夏(未=火)の対角にあるのが丑(水)であり、暑さに水のエネルギーを充てる。平賀源内はこの論理で「う」のつくもの・黒いものとして鰻を売った。暦は生活と結びついているのである。
60歳からは2周目の人生だ。最初の60年が修行、60〜120歳が本番と捉える。不死は難しいが、不老はありうる。「老」はある種のイレギュラーな状態であり、老のない動物も多い。三大死因も克服が語られる以上、120歳まで現役という前提で構えてよい。
天中殺は災いではない
天中殺とは何か
十干は10、十二支は12。並べると十二支が2つ余る。この2年を、四柱推命では空亡、算命学では天中殺と呼ぶ。すなわち天井(屋根)がない2年間である。
| 天中殺 | 金運のヒント |
|---|---|
| 子丑 | 墓参りと実家の掃除。先祖に回した金は巡って帰る。家のための出費を惜しまない |
| 寅卯 | 一人で抱えず、対等な仲間と組む。貸し借りはしない。稼ぎは役割で分ける |
| 辰巳 | 肩書きでなく自分の看板で立つ。名前で呼ばれる仕事に時間と金を寄せる |
| 午未 | 次の世代に使う(教育・後輩・子ども)。遠い計画より、今目の前の一歩 |
| 申酉 | 財布を人任せにしない。人と会う金は削らない。縁が入り口、金は後から |
| 戌亥 | 見えないものに使う。学び・信仰・供養・目上を敬う作法 |
2026年は午未天中殺の人にあたる年である。
実際、権威ある学館に確認すると、答えは「先祖供養」だった。教科書は土台としてよい。だが現代の生活様式に合わせて更新すべきだ ── というのが妥当な結論である。
天中殺の本当の意味 ── 天井がないから天につながる
算命学には120年のうち20年来る大運天中殺があり、その説明は「突き抜けて活躍する人と、まったく活躍しない人に分かれる」とする。すなわち災いとは断じていない。年の天中殺も同じだ。天井がない=雨ざらし、だからおとなしく、と言われるが、裏を返せば天に最も近づける2年である。天の天 ── 宇宙の中心に近い時期と捉えられる。
天中殺の過ごし方 ── 5つ
唱えなくとも持っている・飾っているだけでよいという説もある。世に広まるものは簡単なほうがよい。大祓詞には、長年の霊障が止んだ、あるいは常に見えてしまう人が「これが手放せない」と携えている、といった逸話が伴う。天中殺の2年は霊的なものが表に出やすいのかもしれない。だからこそ携えておく、という理屈である。
「日」や「方角」をどこまで気にするか
算命学の側でも、密教の側でも、しばしば同じ結論に至る。「最もよい日は大安。避けるのは赤口だけ」である。「寅の日は金を使うとよい(が寅卯天中殺は?)」といった個別の吉凶を全部気にすれば、あれもこれも不可となって動けなくなる。方角も同様で、行動範囲に制限をかけないほうがよい。
占いはセーフティネットである
「転ばぬ先の杖」では両手が塞がる。ネットが張ってあるからこそ、綱渡りはダイナミックにできる。
春秋戦国時代の発想は「守り」だった。だが現代は、法律も社会保障もあり不幸になろうとしても難しい時代だ。ならば、やりたい放題やればよい。占いは行動を縛る枷ではなく、落ちても大丈夫という安全網として使う。基本的に、すべては良い。済んだことは精神的な営みで、いくらでも埋め合わせられる。天中殺もまた、恐れる対象ではなく最も祝福された2年と捉えるべきものである。
ある算命学の鑑定で「この命式は、2008年8月16日に死んでいてもおかしくない」と指摘された。当日の記録を確かめると、山中で落雷に遭っていた。命式で読むと、その日は本来「山に登ってはいけない日」だったのである。
日と月がともに対冲で打ち消し合う、危険な配置だった。それでも年(先祖)が支合で支えていた ── そう読める。実際、落雷で気絶したものの一命は取り留めた。紙一重だった。こうした読み解きも、話した内容をAIに渡せば、関係性まで拾って一本の記事にまとまる。
お金 ── AIは四次元ポケット
AIは打ち出の小槌、四次元ポケットである。専門性が外部化された。設計も法律もデザインもコードも、問えば返る。アイデアと現実の距離がほぼ消えたのだ。
実例として、noteに記事を書き、広告で売る手法がある。記事はAIに書かせ、年間数千万円の広告費で数億円を売る、という規模の話が現実に存在する。同じ構造の先例が、ある実業家だ。AIがない時代に1日30記事を書き続け、売れる感覚を体で掴んだ。物があり、それに合う広告をつければ、金は回る。
社会保障という安全網があり、治安も安定した現代において、稼ぐ気があるなら、AIを使えばやり方次第でいくらでも稼げる。鍵は自分専用の道具を作ることだ。既製品を買うのではなく、自分のためのアプリを自分で作る時代に入っている。
実践 ── まずプロフィールを作る
① 自分のプロフィールをAIに作らせる
「自分のプロフィールを作りたいので、いくつか質問してください」
こう投げれば、10問ほどが返る。ゼロから書くのではなく、答えるだけだから容易だ。答え終えれば、数十秒で複数パターンのプロフィールが生成される。かつてプロフィールライターに1〜2週間・5〜10万円で頼んでいた作業が、いまは数分で済む。重要なのは、これが自分の棚卸しになることだ。
② そのプロフィールで壁打ちする
プロフィールなしで「月収100万円になるには」と問えば一般論しか返らない。だがプロフィールを踏まえれば個別化された答えが返る。たとえば「3ヶ月以内に確実に月収100万円」という無茶な条件には、次のように返ってくる。
「3ヶ月以内」「確実に」「100万円」── この3つを同時に満たす方法は今はほぼない。ただし1つ緩めれば十分いける。
・期間を1年に/・「確実に」を「頑張れば」に/・100万を10万に
無茶な問いでも、外すべき条件を示してくれる。文章生成に強い対話型AIは、月20ドル・3000円程度から使える。まずは1ヶ月試してみればよい。
結論はシンプルだ ── 超効率のAIと、超非効率の行。
この両輪で生きるのが、いまの最適解である。