▲ 2025.2.24 旅立ち … 9日間・サハラへ … 3.4 帰国 ▼
DAY 1
今年も、旅に出る / 成田 → チューリッヒ
2025.02.24(月)
「花粉の季節は、いつもどこかへ。」
毎年、花粉の時期になると、どこかへ旅に出ている。フィリピン、ニュージーランド、ラダック、エジプト、バングラデシュ、南アフリカ、インドネシア、西アフリカ……。書き出してみると、自分でもよう行ってるな、と思う。二〇二五年の行き先は、モロッコ。サハラ砂漠が、待っている。
NARITA — 今年の旅も、ここから
朝、成田からボックス型のビジネスクラスで発つ。機内食はステーキ。可もなく不可もなく、温めただけの味だ。昔はあれにテンションが上がったけれど、今は旅の食事はなるべく現地で取りたい派。半分くらい、残した。
IN-FLIGHT — 機内食は、可もなく不可もなく
半日かけて、スイス・チューリッヒへ。外はもう暗い。今回はトランジットなので、空港内のカプセルホテルへ直行。初めての海外カプセルは、スマホで開閉する鍵付きで、内装もオシャレ。これで一万円なら、スイス価格では“安い”のかもしれない。
ZÜRICH — 初の海外カプセル、スマホ施錠
ブログ原文 ▸ 初日
63COUNTRY
DAY 2
マラケシュは、穏やかだった / モロッコ入国
2025.02.25(火)
「“人が悪い国”の評判は、もう昔の話。」
チューリッヒからリスボンへ小型機で飛び、まさえさんと合流。さらに小型機を乗り継いで、マラケシュへ。入国はスムーズ。作務衣のせいか、エジプトと同じく「カンフー? 空手?」と声をかけられる。もう、慣れたものだ。——六十三カ国目。
MARRAKECH — 飛行機を乗り継いで、63カ国目
イスタンブール経由の四人とも合流し、プリペイドのタクシーで街中のホテルへ。呼び込みもなく、拍子抜けするほどスムーズ。かつてモロッコは、インドやエジプトと並ぶ“人が悪い国”と言われていた。でも少なくともマラケシュは、穏やかだった。
MEDINA — 穏やかな、赤い街
一時間後にロビー集合で、近くのレストランへ。タジンの肉煮込み(ビーフ、ラム)に、付け合わせのパンが抜群。メインの肉は、クミンやコリアンダーの効いた柔らかいビーフとラム。旨い。一皿が二人前で、六人で二皿がちょうどよかった。食後は酒を買い込んで部屋飲み。それぞれの「野望」を語り合う夜。
TAJINE — 付け合わせのパンが、抜群に美味かった
ブログ原文 ▸ 二日目
DAY 3
砂漠ツアー、はじまる / ひたすら移動
2025.02.26(水)
「移動の長さも、瞑想に変わる。」
部屋飲みのあと十時には寝て、四時起き。今日から二泊三日のサハラ砂漠ツアーが始まる。「砂漠と言えば?」と聞かれて、ゴビと答える人はいない。やっぱりサハラだ。八年前にエジプトで会った大学生が「旅のベストはサハラ砂漠とバルセロナ」と言っていた。バルセロナも、いつか必ず。
ON THE ROAD — 今日は、もっぱら移動
世界遺産のベルベル人の村や、映画の撮影地に立ち寄りながら、ひたすらバスで進む。これと言った見どころはないけれど、動かずにずっと瞑想していると、何かに繋がるような感覚があった。
VIEW — 車窓に流れる、乾いた大地の景色
ATLAS — 乾いた大地を、南へ
ブログ原文 ▸ 三日目
DAY 4
サハラ砂漠で、52歳になった / 誕生日
2025.02.27(木)
「五十二歳の朝は、砂の中で。」
サハラ砂漠で、誕生日を迎えた。五十二歳。ツアー二日目、ようやく砂漠が近づいてくる。ところで——モロッコ料理が、どうしても口に合わない。まずいわけじゃないのに、なぜか受け付けないのだ。みんなは普通に食べているのに。途中、カーペット工場やベルベル人のコミューンに立ち寄りながら、バスは南へ、砂漠へと近づいていく。
CARPET — 道すがら寄った、絨毯の工房
四時頃、ようやくサハラ砂漠。着いた瞬間、感動した。モンゴルやエジプト、ナミビアと、砂漠は何度も見てきたけれど、ここはスケールが決定的に違う。幼い日に出会った物語の一節がきっかけで、恐怖にも似た憧れとともに、いつか行きたいと思い続けて四十年。その場所に、ついに立っている。
ラクダに乗って、サンセットのスペースへ。お馴染みのホーミー(喉歌)を響かせたら砂漠中に轟いたらしく、同じグループのポーランド人に「写真を撮ったよ」と声をかけられた。沈む陽が、砂の稜線を金色に染めていく。
RIDE — ターバンを巻いて、ラクダの隊列を行く
CAMEL — 夕陽のスペースへ、ゆられて
日が落ちたら、テントへ。申し込んでいたのは「ラグジュアリーテント」で、開けてみれば実に立派。ちなみにガイドからは最初「カンフー」、いつのまにか「ヤクザ」と呼ばれていた。作務衣とスキンヘッドが、彼らにはそう見えるらしい。
CAMP — 砂漠のラグジュアリーテント
ディナーのあとは、サプライズのワイン。まさえさんからは、スパークリングまで。キャンプファイヤーを囲み、見上げれば満天の星。持参したボウモアで、回る、回る。疲れ果てて、でも——最高の誕生日になった。
BONFIRE — 満天の星の下、五十二歳の夜
ブログ原文 ▸ 四日目
DAY 5
ラクダの背で、夜明けを見た / As Time Goes By
2025.02.28(金)
「揺られながら、これからも旅しまくろうと思った。」
二月の最終日。五時前に起きて、朝食はヨーグルトとチーズとチャパティだけ。そしてラクダに乗って、もう一度砂漠へ。サンライズ。ゆっくり揺られながら、いろんなことを思い出した。何をやっとんのや、俺は。——でも、これからも旅しまくろう。そう、素直に思えた。
SUNRISE — ラクダの背から見た、朝焼け
DUNES — 朝陽に染まる、砂の稜線
六時にマラケシュへ戻り、ツアーは解散。少しいいホテルにチェックインして、うしくんと同室に。そして夜——フォーシーズンズのレストラン街で、スペイン料理。モロッコワインから始める。タパスも、パエリアも、うまい。料理を、やっとまともに食べられた。砂漠とモロッコ料理で乾いていた体が、生き返るようだった。
ESPAÑOL — タパスとパエリアで、生き返る
ホテルに帰って、バランタインで部屋飲み。そもそも俺がモロッコに憧れたのは、ジャズや映画の影響が強い。デクスター・ゴードン、カーメン・マクレエ、映画『カサブランカ』……。今回はマラケシュとサハラだけで、カサブランカにもタンジェにも行かないけれど、ウイスキー片手にそれらを聴く夜は、しみじみと感慨深かった。
ブログ原文 ▸ 五日目
DAY 6
何もない一日が、貴重だ / 終日マラケシュ
2025.03.01(土)
「移動ばかりの旅で、空白の日こそ宝物。」
三月。今日は終日フリー。移動ばかりの今回の旅で、この「何もない一日」は貴重だ。昼から三キロほど歩いて、フナ広場へ。ここがマラケシュの中心であり、観光地。いい天気だ。
JEMAA EL-FNAA — マラケシュの、心臓
フレッシュのフルーツジュースが、やたら美味い。スーク(市場)をあてもなく練り歩けば、中東のスパイスの香りに包まれる。
JUICE — 搾りたては、文句なしに旨い
SOUK — スパイスの香りの、迷宮
夕方、カフェのテラスでジェラートを舐めて、観光はおしまい。夜は、昨日と同じエリアのレストラン「TARO」へ。中南米料理だ。シーザーサラダ、ステーキ、タコス。モロッコワインも二本空けた。サービスも素晴らしく、ここがモロッコであることを、しばし忘れる。料理が合わなかったモロッコでの、これが「最後の晩餐」になった。
TARO — モロッコを忘れる、最後の晩餐
部屋に帰って、余ったバランタインで最後の部屋飲み。いろんな話をした。今回の旅も、いつものようにターニングポイントになった。これから大きな企画を進めていく。本格的に、世界へ出ていく。人生は有限。やりたいことを、すべてやり尽くすのだ。——来年の花粉シーズンは、たぶんスペインになりそうだ。
ブログ原文 ▸ 六日目
64COUNTRY
DAY 7
リスボンで、胃袋が目を覚ます / ポルトガル
2025.03.02(日)
「縮こまっていた胃腸が、一気に解除。」
九時のフライトで、マラケシュからリスボンへ。——六十四カ国目、ポルトガル。着いた途端、急に腹が減った。空港のカフェでパスタを頼むと、これがめちゃくちゃ美味い。モロッコで縮こまっていた胃腸が、一気に解除された。
LISBOA — 64カ国目、ポルトガル
PASTA — 胃腸リセット、一気に解除
地下鉄はクレカのタッチで乗れる。なんて便利。三つ星ホテルはまるで東横インで、七千円ほどとリーズナブル。日曜のせいか、街のあちこちでバザーをやっていて、サングリアとタルトで十ユーロ。
BAZAR — サングリアとタルトで、10€
夜七時から、ファド&ディナーのツアーに参加。ファドは、日本人に耳馴染みがいい。まるで演歌のようだ。同じ言葉でもボサノバとは違うけれど、サウダージ的な哀愁は、どこか通じるものがある。
FADO — 演歌に似た、哀愁のサウダージ
ディナーはパン、コロッケ、メイン。コロッケが食べられたのが嬉しい。メインはタラのグラタン、まさえさんはポークとアサリ。最後はデザートワインで、甘い。ポルトガル料理は、日本人の口にすごく合うと思う。締めにアイリッシュパブでビールを一杯、ホテルの真ん前でタルトを買って帰る。食欲は、見事に復活した。
ブログ原文 ▸ 七日目
DAY 8
お雛様の日が、半分になる / 帰路へ
2025.03.03(月)
「時差のぶん、特別な一日も短くなる。」
三月三日、お雛様。時差のせいで、この特別な日も半分に短縮される。四時起きでチェックアウト、Uberで空港へ。リスボン→フランクフルト→上海→関空という、ロングトリップの始まり。ラウンジでエッグタルトを。ポルトガル発祥で、マカオの名物でもある。
PASTÉL DE NATA — 発祥の地で、エッグタルト
搭乗すると、やった、ビジネスシートだ。ヨーロッパ線はビジネスでもエコノミー三席分、なんてことがあるから、当たりだと嬉しい。フランクフルトでひと息ついて、上海へ向かう。
BUSINESS — 当たりの、フラットシート
ブログ原文 ▸ 八日目