陰 占 ・ 天 中 殺

せ い げ つ

生月天中殺とは自分・家系・「今」が、生まれつき不確実

中央の欠落変動の人生石田久宗

宿命天中殺の七つの形。まずは、いちばん影響の大きい生月天中殺(せいげつてんちゅうさつ)から。日干支から出した天中殺の支が、生まれ月の支、つまり月支に入っている形です。命式の中央が、生まれつき欠けています。

どこが欠けるか

中央 ― 自分、家系、そして「今」

月柱は、命式のまん中。ここには三つの意味が重なっています。ひとつは、自分自身。ふたつめは、家系の流れ。そして三つめが、時間でいう「現在」、いまこの瞬間です。生月天中殺は、この三つが同時に、枠のない不確実な状態で生まれてくる、ということです。

欠けている、といっても、そこに何もないわけではありません。総論で書いたとおり、欠落とは、そこにあるものが不確実だということ。枠がないから、固定観念に縛られない。人が思いつかない発想が出る。大きな可能性を、はじめから抱えて生まれてくるのです。

現れかた

心が定まらず、運が変動する

中央が欠けると、まず、心の中庸が取りにくくなります。ふつうの人とは違う考え方をしやすく、支えるべき芯が、揺れる。現実のほうへ傾けば、利得ばかりを追う。精神のほうへ傾けば、世俗を離れて信仰の世界へ深く入っていく。どちらにせよ、極端に振れやすいのです。

そして、「今」という時間が欠けていることの影響が、いちばん現実に出ます。現在を、こつこつと着実に積み重ねることが、どうにも苦手。目の前の現実を、つい、おろそかにしてしまう。その結果として、運勢が急に上がり、急に下がる。変動の多い人生になりやすいのが、生月天中殺の大きな特徴です。

活かしかた

未来を売る仕事、そして家を出ること

「今」が弱いぶん、この人の目は、自然と未来へ向きます。だから、未来を考える仕事、夢を売る仕事が向いています。企画や立案は得意。ただし、それを地道に実行する段になると、とたんに苦手になる。実行は、実行力のある人に任せてしまうのが賢明です。役割を分ければ、企画力という長所だけが、まっすぐ伸びます。

そして、開運の鍵は、はっきりしています。親元、生家を離れることです。生月天中殺は、家系のカラーの中にいるかぎり、本領を発揮できません。養子、結婚、離郷、外国暮らし。生まれた家の外に出たとき、人生の本番が始まり、枠のない才能が、ようやく花開きます。精神の世界に喜びを見つけられると、生きるのが、ぐっと楽になる人でもあります。

最後に、念のため。宿命天中殺に、吉凶はありません。変動が多いのは、悪いことではなく、この人に与えられた振れ幅の大きさです。振れ幅は、うまく使えば、そのまま可能性の大きさになります。

中央が欠けているのは、芯がないのではありません。
どんな芯にでもなれる、まっさらな中央を、抱えているのです。